日本建築学会北陸支部広報誌 Ah!33号
支所だより 〜長野〜

建設会社に入社して感じたこと

遠藤淳平
(北野建設株式会社)
 

私は4月から社会人の仲間入りをして、現在施工管理をしています。4月から著しく生活リズムは変わったのですが内面的には実際まだ当時のままでいるような気がしています。学生から変化したこととして規則正しい生活、お金を稼ぐこと、年齢層の違い、仕事の責任感等、就職前から予想はできていたもの様々な変化に合わせることで必至でした。あっという間に半年が過ぎたのですがその中で非常に考えさせられたことがありました。新人としては当たり前かもしれませんが気を利かすということです。気を利かすためには何か変化に気づかなければならない。そしてどのように対応すれば良いか考え、答えを出さなければならない。自分の勤めている建築現場では日々変化する現場を把握することが必要であり、把握しなければ行動に移せないことから深く理解まではしなくても、問題の重大さは関係なく、小さなことでも新人のわかる範囲で[気付くこと]が求められていると感じました。今まで学生の時は課題を出されてそれに対しての答えを出したり、設計では自分の自由な発想をどのように表現するかなどを考えてきたのですが現在では答えを出す前に問題点を探す、というよりは自然に感じることの必要性を教わり、実際に現場で仕事をすると改めて必要さを知りました。知識の無い自分にとっては各業者の活動内容や現場を把握することが先決だと思い毎日幅広い視野で見れるよう努力しています。経験の差はもちろんあると思いますが現場での勘がさえていれば対処法のひらめきの早さや気付くことで自分自身での学べる量も違ってくるので漠然と眺めていることが多かったのですが考えて物事を見るようになってきました。さらにはその問題に対しての適確な判断が求められ、把握力と判断力が必要な職種であると先輩方々を見て経験が少ないながらも感じ、非常に難しく思いながら将来現場を管理できるのか不安もあります。管理人の立場としては様々な業種に触れることができ、さらに新人は現場での仕事が主なため、この立場を利用してまず覚えるために職人さんとのコミュニケーションをとり実際に体験することが必要だと思うので施工の仕方、工具の使い方等吸収して知識を増やそうと思います。それと同時にとりあえず自分のできることを探して身につけるよう努めていきます。大学では設計を専攻してきたのですが仕事を通じて建物の出来方を知らなければ図面は描けないものだと知り非常に勉強になりました。