日本建築学会北陸支部広報誌 Ah!37号

北陸支部大会研究発表 若手優秀プレゼンテーション賞の受賞にあたって

発表題目:
「発電所建屋を対象とした夏季と冬季の温熱環境改善に
  関する研究」


峯田 雅人 
(新潟大学大学院自然科学研究科環境共生科学専攻博士前期課程 赤林研究室)



図1 解析対象の概要


図2 各測定点の日平均外気温と日平均室温の関係(夏季)


図3 外気温と室温の関係


  今回若手プレゼンテーション賞を頂いた発表論文は、「発電所建屋を対象とした夏季と冬季の温熱環境改善に関する研究」です。

  火力発電所タービン建屋では、電子機器の周囲環境や労働環境の悪化を避けるため、タービン本体や熱交換器等から発生する高温の排熱の処理が課題となります。そこで、本研究では実測調査から建屋内の温熱環境を把握し、熱・換気回路網計算により温熱環境の改善を検討しました。そして、「冬季において開口条件を変化させることで、作業域を18℃〜22℃の快適な温熱環境に保つことができる。また、夏季において建屋内の室温は50℃前後まで上昇するが、搬入口シャッター開放に伴う通風により平均11℃、最大で15℃の温度低下が得られ、大幅な労働環境の改善が可能である」という結論を得ました。

 発表時には「写真や表、図に適宜アニメーションを加え、文字は簡潔かつ分かりやすく、はっきり大きな声でプレゼンを行う」という基本的なことを最も心がけました。加えて、発表練習において改善点の指摘を受けたことで、完成度が格段に上がったように思います。

  この度はこのような名誉ある賞を頂き、大変嬉しく思っております。この経験を生かして、今後の研究に励んでいきたいと思います。