日本建築学会北陸支部広報誌 Ah!37号

建築学会大会2010 [北陸] 報告
メインテーマ:つなぐ−継承と創生−

深耕をつなぐ
討議の集い「夢と希望」


永野 紳一郎 (金沢工業大学環境・建築学部教授)
富樫 豊 (富山建築・デザイン専門学校)



写真1 熱弁をふるう建築人達


写真2 資料に目を通す、後にサプライズ


写真3 白熱の議論

討議の集い テーマ:「夢と希望」
日時 :2010年9月10日(金)18:00〜20:30
会場 :富山大学生協食堂

  討議の集いは、実務・研究・教育の風通しの良いコミユニケーションを図ることを目的として、9年前、本会大会が金沢で開催されたときに大会関連行事としてスタートし、その後、大会開催に合わせて実施されてきております。3年前からは、若い方と大人の交流を積極的に行うことにして、学生シンポジオンの終了後に実施するようになり、文字通り、老若男女、交流の場となっております。

  今回の集いは、「夢と希望」をテーマに、(午後に開催された) 語り合いのシンポジオンの延長戦として討議することにして、参加を広く呼びかけましたところ、若者は3大学から14人、建築人(大人)は4人の計18人が集まり、夢や希望について大いに語り合いました。

  集まった建築人は4名と少ないものの、いずれも個性的な方々であったためか、議論は、「そもそも人間としてあるべきとは何か、大学は使命を果たしているのか、建築学会の役割とは何か、など」の根本的・根源的な問いかけからスタートしました。

  まず夢と希望の議論に先立ち、「建築界の未来」をサブテーマに建築界を支える教育研究機関の役割として、経済的観点、社会との結びつき、について、自由に語り合いました。

  次いで、本題の夢と希望については、自由かったつに、大人は若年のときの夢や希望を、若者は今抱いている夢や希望を、大いに語り合いました。問題は「若者よりも夢を見ない(見ようともしない)大人にある」とのことで、大人はもっと遊ぶことが必要ではないか、といった意見を含めて、議論は発散につぐ発散で大いに盛り上がりました。

  シンポジオンについては、種々語りの際にも感想として、話し合われ、他の学校のみんなも頑張っていることがわかり、大いに楽しめましたとのことでした。

  最後にまとめとして。いささか参加者が少なかったことは気にかかりますが、世代を超え、分野を越えて、夢と希望を大いに語り合い、大いに楽しむことができました。お集まりいただいた皆さんに感謝するとともに、この良いムードを今後もつないでいきたいと思っている次第です。