日本建築学会北陸支部広報誌 Ah!39号

建築文化週間2011 開催報告 〜富山支所〜

「集合!みんなはたてもの探偵団」



秋月 有紀 (富山大学・北陸支部富山支所)


写真1 防災探検マップ作成風景


写真2 記念品
(筒部分には賞状が入り、さらに回転させると点灯する懐中電灯にもなる)



写真3 全員写真
(背景のホワイトボードには防災探検マップ3作品を展示)



 身近な建物や町並みに興味を持ちながら、都市の安全・防災・防犯を考えることを目的に、小学生を対象とした町並み探検のワークショップ「第7回集合!みんなはたてもの探偵団」を、去る2011年10月29日(土)に富山市で実施した。

 10時に富山駅前CiC3階富山市民交流館学習室に集合し、まず富山市の町並みや防災対策などワークショップの全体説明を行い、その後探検を行う調査地域の特徴や歴史・ハザードマップ・ヒアリングする施設や建物の説明を行った。そして安全ベストを着用後、デジタルカメラ・筆記用具・弁当などを持参して富山市内の3箇所に向けて班毎に出発した。参加した小学生は4・5年生の8名で、
  @東岩瀬の町並み探検(どらやきチーム)3名、
  A富山県庁〜JR富山駅周辺の町並み探検(四つ葉のクローバー班)2名、
  B富山消防局〜富山大学周辺の町並み探検(CCレモン防災探検隊)3名
に分かれて行動した。それぞれの班には、安全確保と写真撮影補助のため、建築学会員2名と富山大学人間発達科学部学生2名が付き添った。ヒアリング先の警察署などでは、地域の安全・防災・防犯にどのように取り組んでいるか、子ども達が直接関係者に質問し、はしご車試乗や消防服着用など様々な体験を行った。当日は天候も良く、探検時に立ち寄ったカナル運河沿い・富山城址公園・総合運動公園で班毎に楽しく歓談しながら昼食を取った。

 13:30頃に全員が富山市民交流館学習室に戻り、約2.5時間かけて、探検ルートで収集した写真やヒアリングメモをA0版の模造紙に地図と共に書き込み、班毎の防災探検マップを3作品完成させた(写真1)。そして迎えに来られた親御さんたちと一緒に、防災探検マップを使いながら探検内容の報告を班毎に行った。
  @班の作品は写真をふんだんに用いた美しい仕上がりに、
  A班の作品は富山消防署等で収集した情報を元にクイズ形式に、
  B班の作品はヒアリングメモや現地で感じたことを文字で書き込む
といった、それぞれ個性豊かな素晴らしい作品に仕上がった。最後に富山大学芸術文化学部渡辺雅志氏が作成した記念品(写真2)を参加した小学生一人一人に渡し、集合写真(写真3)を撮影した後17時に成功裏に終了した。