日本建築学会北陸支部広報誌 Ah!45号

■北陸支部活動報告

新年のごあいさつ


吉田 純一 (日本建築学会北陸支部長・福井工業大学教授)


 日本建築学会北陸支部の会員の皆様、新年あけましておめでとうございます。各位には、つつがなく、新たな年を迎えられ、心も新たにしていることと思います。今年は午年。子供のころ「スカイホース(天馬)」という名の模型飛行機をつくり、空高く飛ばしましたが、かの飛行機のように皆様にとっても大きく飛翔されますようお祈り申し上げます。

 一昨年に支部長を仰せつかって早や1年半、任期の4分の3が過ぎてしまいました。この間、支部長として何をやったのか。月ごとに本部で開催される理事会や支部長会議にはほぼ出席しましたが・・・。それでも石川支所のお世話で7月の支部大会は盛況の中で終えることができ、また、それぞれの支所は年度当初の事業を恙なく、計画通りに実施、支部の各委員会におきましてもつつがなく事業を遂行していただきました。支部長の怠慢にもかかわらず、他の支部に勝るとも劣らない成果を上げることができましたこと、各位のご協力に厚く感謝申し上げます。今年もこれまで同様のご支援をお願い申し上げます。

 昨年度は日本建築学会が一般社団法人化し、本部組織が大きく改変、それに伴う支部・支所の組織改変も滞りなく進みました。本年度が支部規程・細則などの実施1年目に当たり、いよいよ新たな出発、門出の年になります。しかしながら、他支部でも同様ですが、当支部でも財政の危機がいよいよ現実味を帯びて参りました。本部から支部への補助金は、個人会員数および企業の賛助会員数を基準に割り出されます。個人会員数に大きな変動はないのですが、還元率が大きい賛助会員数が大きく減少したことが響いているのです。かといって、支部活動を削減するわけにはいかず、現状のまま継続となれば、ほぼ5年後にはプール金が底をついてしまう状態です。昨年暮れの支部役員会でもこのことが議題に上がり、この状況を打破すべく、さしあたり各支所あたり5,6社の企業の入会を目指そうということになりました。

 新年を迎えたというのに、暗い話で申し訳ございませんが、北陸支部の運営、活発な活動のためにも、こうした支部財政の緊迫状況をご理解いただき、会員一人一人がお心あたりの企業へ賛助会員としての加入勧誘を展開していただけたらと思います。

 東北地方を襲った大震災や大津波、それに伴う福島原発事故によってもたらされた未曾有の大災害の復旧や復興はすでに3年目を迎えようとしていますが、今もって多くの方々が不自由な避難生活を余儀なくされています。人々が安全で、安心して暮らせる社会の構築あるいは豊かな生活環境の創造に関わる建築や建設分野に身を置く者にとって、我が身をつまされる思いです。我々はこうした惨事に対して、いかに関わっていけるのか、関わっていかねばならないのか、真剣に考え、行動を継続していかねばなりません。

 北陸支部は、全国8支部の中でも会員数が2番目に少ない小支部ですが、小さいからこそできることもあるはず。NO1ではなく、ONLY1を求めて、本年度も活発な支部活動を展開していきたいと考えております。 会員各位の今年度のますますのご活躍を祈願します。それがひいては支部の活性化につながっていくはずです。今年もお互い、新たな気持ちで頑張っていきましょう。