1998年度北陸建築文化賞受賞(作品)01 谷口建設社屋建設工事 Strayt Sheep/長村寛行 |
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写真に撮って面白いのは外観だけでワークスペースはどこも似たようなもの。 これまで建築の雑誌を観る度、私はそう感じていた。 事務空間はただ単なる容れ物ではなく、そこで働く人が1日の3分の1あるいはそれ以上の時間を過ごす場である。そんなワークスペースに家具と空間が一体になった「心地良さ」があって初めて働きやすい事務所になるのでは…?と思っていた。
そこで、木の温かさをもった気持ちのいい事務空間を造ることを目的の一つにした。 今回のプランでは、机をすべて窓・壁際にもっていくことによって中央に会議・打合せテーブルをゆったりと配置することができた。 オープンな事務空間を木製の家具で仕切るだけにしたことで、事務空間の変化に対応できる柔軟で伸び伸びとした温かみのあるワークスペースになった。 また、製材所を持ち、大工を抱える近頃まれなゼネコンの社屋であることの特色を出すために、木造でなにがやれるかを試してみることをもう一つの目的とした。 構造計算にのってこない副部材とでもいうような母屋・垂木といった荷重を伝達するだけの 部材点数を極力少なくし、直に荷重を受ける野地板と梁だけで構成する屋根を造ってみた。 屋根の荷重を一番受ける部分に柱がくるように、梁は片側上がりに偏心させた。 この形の屋根にすることによって、外壁を保護するために庇を出したいが、軒樋・呼樋は付けたくないというジレンマからも逃れることができた。右上がりに偏心させた刀型の梁によって西日の影響が少なくなり、また会社の今後の業績を期待した「右肩上がり」の形を表現することにもなった。 |
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オフィス内部 | 外観(夜景) | ||||
ワークスペース | 応接スペース | ||||
ホール | 会議室 | ||||
2階通路 | ホール | ||||