●1998北陸建築文化賞候補推薦理由
この作品のコンセプトは作品内に記すところであり、1998年12月に行われた、長野県建築文化賞にて、最優秀賞をいただきました。
審査委員長 近江栄 審査委員に内井昭蔵、宮本忠長各先生の審査
●審査委員の内井昭蔵氏の評
本棟造りの旧家屋に曳家をしてきた古い家を組み込んだ増改築住宅である。タイトルに示されたコンセプトどうり美しい建築群のアンサンブルをつくり出すことに成功した物といえる。
全体の空間構成の確かさに加え、各部ディテールに神経が行き届き気持ちの良い住宅となっている。古い主屋に付属させる要求は今後ますます増えると思うが、伝統的様式を生かし、なを新しい時代に即応した建築にする手法として良い参考例になるだろう。
●審査委員の宮本忠長氏の評
伝統的なものと、近代的なものの整合は、今日いちばん重要なテーマ。信州、独自の民家の本棟造りに、一階(平屋)で修景思考のもと、然も、生活像を無理なく綴る間取り、素材、ディテールの扱いがよい。
既存倉を巧みに取り囲んでの新旧対比が新鮮味を生んで落ちついた住居群を構成している。今回の最優秀作に選ばれた立派な作品である。
●審査評を推薦理由とさせていただきました。
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