2007年度北陸建築文化賞受賞(作品)

北日本新聞 創造の森『越中座』

設計: 米田浩二 (鹿島建設褐囃z設計本部)
<選評>
緑と水の環境の中に埋め込まれた建物で、新聞の印刷機が並ぶ工場のイメージを完全に払拭し、「環境と情報技術の共生を目指す、緑の中のITパーク」というコンセプトがまさに具現されている優れたデザインである。吹き抜けのエントランスからピロティー、芝の斜面、ネイチャーガーデンへと広がる空間の展開は、そこが工場であることを忘れさせてしまう心地良さをもっている。また、立山連峰を見渡せる屋上ガーデン・ネイチャーファウンテンに面するゲストハウス、工場内の活動を見学できるメディアプラザなど、情報発信の拠点としての機能も十分実現している。さらに、将来の増築スペースにつくられた芝生の広場、調整池につくられたビオトープ等、設計者の細心の提案が各所に生きている秀逸な建築である。