2014年度北陸建築文化賞受賞（作品）


長岡市立宮内中学校



建築主　　長岡市
意匠・設備設計者　　㈱長建設計事務所　木村博幸
構造設計者　　(有)江尻建築構造設計事務所　江尻憲泰
A工区（校舎棟）施工者
　　　大石・高正・山﨑・越路宮内中学校校舎増改築
　　　A工区特定企業体
B工区（体育館棟）施工者
　　　本間・共榮・永井・今井宮内中学校校舎増改築
　　　B工区特定企業体
 ＜選評＞
中越地震の経験から災害拠点の機能を有する中学校である。このため、校舎や体育館、グラウンドに至るあらゆる空間が緊急時対応として性能発揮できる機能整備が綿密に行われている。ただし、通常時には学習や生活行動が快適に実施できる空間計画となっており、中心にある「生徒フォーラム」の４層吹抜け空間、これと接続された「ライトコート」や「ピロティ」などが豊かな活動の場を提供している。この他、雨水貯蔵槽やエネルギーセンターといった設備性能、安全でかつボリュームを抑える構造・構法などにも丁寧な設計が施されている。内部空間で特徴的なのは「生徒フォーラム」の上に浮かぶ図書ラウンジであり、図書空間が学校の中心となり、学習活動に興味や意欲を持たせるデザインとなっている。この他、北陸特有の雁木空間、校章よりイメージしたピンウィールパターンのオープン棚など、魅力的なデザイン工夫が随所に埋め込まれている優れた作品である。