第4回 28℃オフィス環境WG 議事録



日時:平成19年2月2日(金)18:00〜20:00

場所:日本建築学会 建築会館会議室305号室

参加者
  田辺新一(主査・早大)、岩下剛(幹事・武工大)、淺井万里成(日本設計)、
  佐古井智紀(産総研)、佐藤孝広(久米設計)、堤仁美(早大)、西原直枝(早大)、
  羽田正沖(早大院)  (敬称略、順不同)

オブザーバー
  植木雅典(記録・早大院)、川村明寛(早大院)  (敬称略、順不同)

欠席者
  秋元孝之(関学大)、小林弘造(日建設計)、都築和代(産総研)、
  栃原裕(九大)、中野淳太(東海大)、宮本征一(摂南大) (敬称略、順不同)

資料
 (資料4-1) 第4回28℃オフィス環境WG 議事次第
 (資料4-2) 第3回28℃オフィス環境WG 議事録(案)
 (資料4-3) 2006年度委員会活動成果および2007年度事業計画案
 (資料4-4) 「28℃オフィス環境に関するシンポジウム」企画案
 (資料4-5) M.A. Humphreys and J.F. Nicol: “Self-Assessed Productivity and the Office Environment: Monthly Surveys in Five European Countries”, 2007 ASHRAE Winter Meeting.

議事内容
1. 資料説明および討議内容
@第3回28℃オフィス環境WG議事録(案)の確認
  資料4-2をもとに第3回の議事内容を確認し、議事録は承認された。

A2006年度委員会活動成果および2007年度事業計画案について
  資料4-3をもとに2006年度の活動成果と2007年度事業計画を確認した。 第3回のWGで企画し、温熱感小委員会に提出した28℃オフィス環境に関する シンポジウムの企画書(資料4-4)を確認した。

B研究活動紹介・報告
  佐古井委員より、不均一な温熱環境における 快適性の予測方法に関する研究成果について報告があった。 実験室実験において前後・左右・上下の壁面の表面温度を不均一とした場合の 椅座状態の被験者の皮膚温の測定と快適感の申告を行った。 得られた皮膚温を同様の条件下でサーマルマネキンへ反映して部位ごとの乾性放熱量を算出した。 これらの測定結果から全身の快適感を予測する実験式を紹介した。 全身の乾性放熱量が変わらない場合においても、 例えば、頭部で乾性放熱量が減少すると不快となることがわかった。 壁面の表面温度の差が大きくなるほど不快となる傾向にあり、 全身乾性放熱量のみでは不均一空間の快適性を評価する上では困難であることが示された。 また、被験者実験における温冷感や実験の再現性について議論した。
  全身温冷感が中立であるときの不均一放射空間における 皮膚温をしらべると良いとの意見があった。 また、部位ごとの皮膚温と乾性放熱量から全身や部位ごとの温冷感、 快適感を算出できる式が得られると良いとの意見があった。
  オブザーバーの植木より、室内温熱環境が知的生産性に与える 影響に関する研究成果について報告があった。2つの被験者実験結果を用いて、 作用温度25℃と28℃の環境における作業効率および人体反応を比較した。 疲労の申告である自覚症状しらべ訴え率が高いときに作業効率が低下する関係が見られた。 作用温度条件の比較として温熱環境に対する不満度の差と作業効率の差を算出したところ、 不満度の増加により作業効率が相対的に低下する関係が見られた。 また、不満度の定義や、28℃においてジャケット・ネクタイを着用しない条件のほうが 作業効率が低くなった結果とその原因について議論した。

2. 次回開催予定
日時:平成19年3月5日(月)18:00〜20:00
場所:日本建築学会 建築会館会議室304号室
議題予定:未定


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