第6回 28℃オフィス環境WG 議事録
日時:平成19年5月30日(水)18:00〜20:15
場所:芝浦工業大学 豊洲キャンパス 5階大会議室
参加者:
田辺新一(主査・早大)、秋元孝之(関学大)、淺井万里成(日本設計)、
小林弘造(日建設計)、佐藤孝広(久米設計)、都築和代(産総研)、堤仁美(早大)、
中野淳太(東海大)、西原直枝(早大)、羽田正沖(早大院) (敬称略、順不同)
オブザーバー:
川村明寛(記録・早大院)、植木雅典(早大院)、中村駿介(早大院)、川口玄(早大) (敬称略、順不同)
欠席者:
岩下剛(幹事・武工大)、栃原裕(九大)、宮本征一(摂南大)、佐古井智紀(産総研) (敬称略、順不同)
資料:
(資料6-1) 第6回28℃オフィス環境WG 議事次第
(資料6-2) 第5回28℃オフィス環境WG 議事録(案)
(資料6-3) 28℃オフィス環境WG 委員名簿
(資料6-4) 芝浦工業大学豊洲キャンパス見学コース
議事内容:
1. 資料説明および討議内容
@芝浦工業大学豊洲キャンパス 設計趣旨等の紹介
小林委員より、芝浦工業大学豊洲キャンパスの設計趣旨等が紹介された。
豊洲キャンパスはITキャンパス、設備的なフレキシビリティ、エコキャンパスをコンセプトに設計された。
交流棟、教室棟と研究棟で構成され、2006年4月に開校した。
キャンパス内に仕掛けられた風の通り道、パンチングルーバーで覆い外壁に出した配管シャフト、
クールピットを利用しての外気取りいれ、太陽電池の設置、屋上集水による中水利用、
WEB上での確認が可能なBEMSシステムなどについての説明がされた。
A芝浦工業大学 豊洲キャンパス見学
図書館、屋上デッキ、IT室、食堂などを見学した。
B第5回28℃オフィス環境WG議事録(案)の確認
資料6-2をもとに第5回の議事内容を確認し、議事録は承認された。
Cオフィス設計事例紹介
佐藤委員より、東洋ろ機本社ビル(2006年3月竣工、浜松市、床面積4261m2、
S造、5階建)の知的創造オフィスのための工夫について説明がされた。
ビルの南面にはダブルスキンが設置されている。
このオフィスでは、主体を「一人で」、「周りと」、「プロジェクトメンバーと」に分け、
それぞれに対して「アイデアを出す」、「アイデアを検討する」、「アイデアをまとめる」場所を
提供するように空間が配置された。執務者は六角形のブース内に用意された自席のほかに、
執務者は知的作業の段階に応じて適した場所を利用が可能である。オフィス内の空調は床吹出し方式を、
自然光はトップライトから膜(総合透過率は15%)を介してオフィス内に取り入れる方式を採用している。
タスク照明や執務者の手元のリモコンによる空調調節が導入されている。
また、事後評価に用いたSECI(Socialization、Externalization、Combination、Internalization)モデルについての説明があった。
自社ビルとテナントビルの設計に際して、知的生産性に対する理解の程度について質問があった。
設計者の一般的な印象としては、自社ビルの場合には経営者とビルオーナーが同じであるため理解が得られやすく、
空間の多様性や環境への配慮にも力を入れることが多いが、テナントビルではビルオーナーは建物のファイナンス面に関心が高く、
設計にあたってはリーシングによる利益や建物のレンタブル比などの面からの要求が強い傾向があるとの回答があった。
良い建築が知的生産性の向上につながるということについて、科学的データによるエビデンスの蓄積・提示の重要性などが議論された。
2. 次回開催予定
日時:平成19年8月22日(水)18:00〜20:00
場所:日本建築学会、建築会館会議室
議題予定:中野委員による話題提供、他
印刷用(PDF 約128KB)
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