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MessageType: 意見
Username: 岡本勇紀
UserAff: 九州大学工学部建築学科1年 1TE99013R
UserEmail:
日付: 99/08/06
時刻: 16:15:35
リモート名: 133.5.13.160
自分は阪神大震災を経験した。我が家の地区の震度は4か5といったところだった。幸いにも我が家 は築2年余りだったので多少のヒビと瓦が2枚程落ちただけですんだが、周辺の旧家のなかには俗にいう 半壊状態の家もあった。そして、震災の中心地であった神戸は、テレビで放送されたようなみるも無残 な廃虚となり、あれから6年近く経った今でも完全復興したとは言えない状態らしく、また人々の心の傷 も未だ癒えぬままらしい。こんな現実を抱えてるにも関わらず、建築の構造・材料分野ではすでに基準・ 標準仕様書の類が数多く公表されてきたという。ではなぜ、こんな大惨事が起こってしまったのだろう。 原因は至って簡単で、実社会への浸透・徹底・反映といったことにおいて欠けていたといったところだろう。 つまり、法律やそれに準ずる案というのは、実社会まで降りなければ何の意味も為さないのだ。 また、日本という国はとかく何かがおきてからやっと動き出すのがやたらと多い国に思える。阪神大震災 は勿論だが、奥尻島でおきた大津波なんかもそうだったように思える。何かが起きても何もしないとなると これは論外だが、何かが起きてからでは遅いのである。日本はこんな当たり前のことが出来ない国に 思えてならないのだが・・・ よって自分の願いとしては、勿論基準を作ることについては賛成で、その基準が明確で厳しく、誰にでも 分かりやすいものであるべきなのだが、それが実社会に浸透・徹底・反映されるよう努めていただきたい 限りである。したがって、ただ内容について議論するのではなく、その内容をいかにして実社会へ降ろす のかということまで追求していただきたい次第である。この意見を、当たり前のこととして流されないことを 切に願う。