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MessageType: 意見
Username: 鵜木 千里
UserAff: 九州大学工学部建築学科
UserEmail: te199007@cse.ec.kyushu-u.ac.jp
日付: 99/09/19
時刻: 3:40:00
リモート名: 202.247.180.58
アカデミックスタンダードとして要求される条件の中の、「先見性のあること」を、地球環境への安全性として解釈してみました。 このところ、食品から建築まで、地球環境保護を抜きには語れない時代になってきました。特に、日常生活の中で抜きん出てスケールの大きな、建築には、多くのエネルギー・資源が必要とされ、環境破壊への責任も大きくかかっています。例えば、建設中あるいは使用中の建物から排出される、二酸化炭素による温暖化。熱帯材型枠合板の使用の為の伐栽。建築廃棄物に至っては、全産業廃棄物の2割にも及んでいます。(私が中学生のとき、一番の木の無駄使いは、建築の型枠材で、再利用できるのに廃棄している、と聞いたのですが、今の実態はどうなんでしょうか?) そこで、太陽エネルギーの利用、雨水・排水の再利用、風力発電などの生活の要素を含む、未来の環境共生住宅の計画がたてられているそうです。しかし、それは素人が見ても、特にコストの面からいっても、決して一般の人の規準ではない、という印象を受けました。できるなら叶えたい、未来=理想像として掲げられているみたいです。(使用中のことが多く、もっと建設過程でも省エネ等改善をして欲しい、示して欲しいと思いました。) 法規制というものは、そもそも最低規準であり、それ以上の範囲での自由を認めているものだと考えられます。今のところ、環境保護の為の法規制は少なく消費者のモラルの範囲に留まっています。コストからいっても建築では特に、最低基準をすぐに上げるのは困難です。そこで、現時点では、モラルくらいの意味で、アカデミックスタンダードが必要であると思います。もちろん、それをユーザーにわかる形で、解説は必要不可欠です。そして、定期的な会合により、漸次改善し、常に“手に届く理想”のラインを引いていって欲しいです。それが、次世代により良い環境を引き継ぐ義務のある、私達の意志表示であると思います。