1999年度第1回建築防災規定研究WG議事録
・日時:1999年4月22日(金) 17:30〜20:00
・場所:建築会館会議室302号
・出席者(敬称略):吉田主査、笠原、佐藤、佐野、建部、田中、富松、濱田、林、山田、矢代、吉村、掛川(記録)
・提出資料:
(1) 建築基準法令防火関係規定改正に関する要望(2案)(浜田委員)
(2) WG設置申請書(吉田主査)
(3) 検討材料メモ(吉田主査)
(4) 建築防災規定研究WG委員略歴(吉田主査)
(5) 第4回建築防災規定研究WG準備会議事録(掛川)
1.委員の自己紹介
・今回は、WG正式発足後初めての打ち合わせのため、委員各自が簡単な自己紹介を行なった。
・今回より、(財) 建築技術教育普及センターの田中委員が参加されることとなった。田中委員は、東京都庁等で、建築行政に長く関わってこられた。
2.建築基準法改正基準案に関する建設省への要望書について(資料(1) 参照)
浜田委員より、福井委員と共同で作成した建設省への要望書案の内容について報告があった。
・本日お配りした2つの要望書案のうち、タイトルの大きいほうが、初めに作成した案であり、タイトルの小さいほうは、その後吉田主査のご意見を参考に文章の表現等を修正した案(すなわち、現状での最新案)である。
・これまでにみなさんからいただいたご意見をもとに、(1) 性能規定化の枠組みについて、(2) 性能評価の方法について、(3) 火災安全性の確保策全般についての3つに意見を集約化して、要望書を作成した。
上記報告書案の内容や提出手続等について、議論を行なった。
・以前に、みなさんの意見を9項目に集約した資料を福井委員が作成していたが、この資料は、要望書と一緒に提出しないのか。
→9項目に集約化した資料は、要望書作成の途中段階のもののため、今回は建設省に提出しない。但し、みなさんの生の意見をそのまままとめた資料は、建設省建築防災対策室小川室長に、すでに非公式にお渡ししてある。
・要望書だけでは、具体的な内容が明確でないため、要望書提出に際し、補足資料が必要になるのではないか。
・4/26の防火委員会で、要望書について、修正があればその場で修正していただく。また、要望書の提出の方法について、検討していただくこととする。
法令改正に関連して、意見交換を行なった。
・ルートA, B, Cのうち、ルートCの運用はかなり限定されたものとなる可能性が高い。これまでの38条大臣認定のように簡易に申請を行なうことはできなくなりそうである。
・加圧防煙システム等のような総合的な防火対策で、型式適合認定を取得できるようになるとよい。これらをルートCで扱うのでは、申請手続きに時間を要するので、一般に普及させることができない。但し、建物個々の固有の条件により、システムの内容が異なるので、適用範囲を明確にしておく必要がある。
・シミュレーションシステム等のソフトが型式適合認定を取得できるようにすべきである。
・構造は、8月末に政令、告示の案が提示される予定である。
・まもなく自治法が改正される。これまで、自治事務は、国の作業を自治体が形式上肩代わりしていることになっていたが、法改正後は「自治事務は、本来地方自治体が行なうもの」となる。これにともない、今後は国から地方自治体への通達が無効となる。
3.WGの今後の活動方針について
(1) 委員名簿について
吉田主査より、WG設置申請書の内容について説明があった(資料(2) 参照)。
・設置申請書に添付した委員名簿には、17名が登録されているが、事務局より委員を15名以内とするように依頼があった。なお名簿には、鹿島の佐藤委員が登録されていないので、実際には18名いる。このため、安全計画小委員会と重複している委員で、当WG設立時のメンバーに加わっていない委員にはオブザーバーになっていただく方針で再編成したところ、志田委員、建部委員、林委員がオブザーバーとなり、矢代委員は委員になった。
・4月より所属が変更になる等、名簿の修正が必要な委員は、吉田主査に連絡する。
(2) 現行法令の検討課題について
吉田主査より、現行の防火規定で疑問に感じている項目について説明があった(資料(3) 参照)。資料をもとに、これまでに各委員が防火規定に関連して疑問に感じた点について、議論を行なった。
<エスカレータ昇降路の区画>
・吹き抜け内にエスカレータが設置されている場合、エスカレータを単独で区画するように指導される場合がある。吹き抜け、エスカレータとも竪穴区画となるので、竪穴区画同士が隣接していれば、吹き抜けとエスカレータを一体で区画することで足りるのではないか。
・吹き抜け内でエスカレータが直上階に連絡している場合は竪穴区画は必要ないが、直上階より上の階に直接連絡している場合は、単独で竪穴区画するように指導される。
<市場の排煙設備>
・市場は、用途上排煙設備が免除されているが、現在の市場は完全に屋内となっているケースが多く、矛盾を感じる。
<準耐火構造の防火区画>
・先日経験した事例で、準耐火構造に面積区画が必要なケースがあったが、この場合防火区画部分が耐火構造となってしまうため、対応に苦慮した。
(3) WGの活動方針について
WGの今後の活動方針について議論を行なった。
・法令改正に関する現在の動向に合わせて、現行法令で明らかに不合理と思われるものを指摘し、WGとして提言したらどうか。
・法令改正については、スケジュールがかなり厳しいので、WGの検討結果を提言するのは困難である。それよりも、本来防火規定がどうあるべきかをひとつひとつ検討し、課題を整理したほうが建築学会の活動としてふさわしい。個々の事例を中心として、検討結果を積み上げるようにしたらどうか。
・今後のWGの活動方針としては、前項で指摘されたように、本来防火規定がどうあるべきかを、個々の事例を中心としてひとつひとつ検討し、課題を整理することとする。
・次回は、エレベータ、エスカレータを題材として法令上の課題等について検討する。既往の事例等を吉田主査、富松委員が次回のWGに持ち寄る。他の委員でも、議論のネタとなる事例等があれば、次回紹介する。
4.次回の日程
・日時:1999年5月26日(水) 17:30〜
・場所:建築会館会議室
・議題: (1) エレベータ・エスカレータに関わる法令上の課題について
(2) 建築基準法の防火規定の改正に関する要望書案について
(3) その他