安全を保証する防災計画が建築空間の基本的枠組みを決めている。本書では今回建築基準法で最も性能規定化された防災分野の説明に加え、「性能から発想した建築」がジャンル別に紹介されている。
防災計画上の検討によって多彩な建築空間が実現されていることがよくわかる。建築学会らしく「性能規定化にひそむ課題」も論じられている。実用書として建築家が座右に置きたい一冊である。
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第1章 改正基準法と性能規定化
法令が守る安全から主体がつくる安全へ・建築物への要求性能をどう読むか
第2章 事例を通して考える性能設計
大規模複合施設:クイーンズスクエア横浜・品川インターシティ・渋谷マークシティ・JRセントラルタワーズ・京都駅ビル
大規模商業施設:タイムズスクエアビル・伊勢丹立川店
医療福祉施設 :川崎市立川崎病院
大規模集合住宅:代官山アドレス
空港施設 :関西国際空港・東京国際空港
大規模ドーム :出雲ドーム・福岡ドーム・さいたまスーパーアリーナ
教育施設 :せんだいメディアテーク・埼玉県立大学
集会施設 :新国立劇場
第3章 性能規定化時代の課題
集中・大規模・複合・高齢化・災害弱者
第4章 火災事例を通して考える防災・安全計画
NYワールドトレードセンター爆破事件・広島基町高層住宅火災