地方性小委員会通信 No.99_2(0803)

主査: 眞嶋 二郎 / 事務局: 北海道大学・住環境計画学分野研究室


3.WG便り

3-0)本小委員会WG、建築経済本委員会で増強認可
 本年3月3日の日本建築学会建築経済本委員会で以下が認可され、本年度さらに活動が活発になってきております。

1)住教育ワーキンググループ(期間=〜2000年3月)の委員追加:
昨年度本WG設 置申請時にコアスタッフのみではじめたので、北原啓司(弘前大)・山田英代(石川工業高専)のお二方を登録委員として追加しました。これで、学会登録委員は主査の西 島芳子(高知大)先生はじめ10名の登録委員を中心に活動を発展しつつあります。

2)震災研究ワーキンググループの設置(1999年4月〜2001年3月):
 このWGは、従来、小委員会内部処置として事実上活動していたWGを、公式のWGとしてお認め頂 いたものです。ご存じのように、このWGは大震災直後のシンポジウム・レポートの他、 「大震災○年半・検証と課題」シリーズの3冊のレポートを作成してきました。
 今後は、本年の学会大会へ向けて「大震災4年半・住宅計画・住宅政策の検証と課題(仮題)」のレポート作成を試み、上記をも踏まえて、「大震災と住宅計画・住宅政策の課題(仮題)」の出版計画とそのための研究会開催等研究交流を行うが目的です。三宅醇先生(豊橋技科大)はじめ5名の登録委員を中心に活動を継続しています。なお、「登録委員」とは、学会に形式上登録をしている方々であり(小委員会および各WG毎に定員16名以内)、実際の本小委員会はそれとは別に共同研究および研究交流の拡大組織(約100名)で活動しています。各WGでの共同研究にご関心のある方は各WGの主査または幹事にお問い合わせ下さい。
                                              (事務局)

3-1)自治体住宅政策研究WG(主査: 眞嶋二郎<北大>)
 昨年度は、下記の公開研究会を開催すると共に、有志による共同研究「自治 体住宅マスタープランの策定過程と策定手法に関する研究」に本格的に取り組ん だ(1998-9.住宅総合研究財団助成)。
 自治体住宅政策研究WG研究会(福岡)――住宅マスタープランと「参加」(9月開催) 自治体住宅政策研究WG研究会(大阪)――自治体住宅マスタープランの取り組み(関西の諸事例をもとに) (11月開催)
 本年度は小委員会全体の5月の沖縄研究会および9月の広島研究会での企画 参加と9月末締切の上記共同研究のまとめに重点を置いている。左記の研究報告 提出後、今後の展開を考えると共に出版計画の検討も開始したい。関心ある方々のご意見や提案をお待ちしています。(眞嶋記)

3-2)住教育WG (主査: 西島芳子<高知大>)
  昨年度は、1997年度の研究活動の成果に基づき、以下の活動を展開することが出来ました。
(1)1998年度建築学会大会(九州)のパネルディスカッション「住まいの地域性と住教育」を主催した。その準備のために次のように研究会、打ち合わせ会議をもった。
  5/13-14. 住教育WG会議(山梨市)
  8/07. PDのパネラーとWGメンバーとの打合せおよび資料集の編集委員会(東京)
  9/13. 建築学会大会PD「住まいの地域性と住教育」開催
  本PDは大会最終日午後にも関わらず80名余の参加を得て、WGメンバーを含む6名 のパネラーの報告の後、活発な質疑、応答があった。
(2)PD資料として『住まいの地域性と住教育』(102頁)を作成した(大会当日完売)。
(3)科学研究費および住総研に研究課題を申請した。

  本年度は住教育WGとしていよいよ組織的な共同研究が始まりました。
(1)沖縄研究会で住教育WGから2本の報告をした(5/13-14、詳細は同研究会報告参照)。
(2)科研(1999,2000年度)「地域性を生かした住教育に関する研究」および住総研(1999年度)
「生涯学習時代の住まい・まちづくり教育に関する研究」の研究助成を獲得した。これらの課題研究を遂行するために各分担地域で調査研究を実施するとともに年数回の研究会を開催する予定である
     (<1>5/14.沖縄、<2>7/3-4.東京、<3>9/15.広島、今後<4><5>を 予定)。
                                       (西島記)


3-3)震災研究WG
  本WGは、神戸研究会を今年3月6日(土)10:30〜13:00に、神戸市中央区の神戸市営南本町ふれあい住宅(コレクティブハウジング)の協同室をお借りして開催 いたしました。既に恒久住宅として入居されている協同室を、コンサルタントの石東先生、南本町ふれあい住宅自治会長様の計らいによってお借りすることができました。
  北は北海道、南は四国松山から実に47名もの大勢の参加を頂きました。コレクティブハウジングの企画から運営まで携われておられるコンサルタントの石東直子先生には、震災後の新しい住まい方として注目されている「コレクティブハウジングの現状と課題について」の最新報告を、池口和雄氏(神戸市住環境整備部)には、被災地神戸における「住宅復興の現状と新しい試み」について報告頂きました。コレクティブ住宅内で、それぞれ、震災後の真剣な取り組みを、スライドやコレクティブハウス入居者の生の声を交えながら報告して頂き、 議論も活発になされ、予定時間をかなり超過して終了しました。午後 (13:00-16:00)は、HAT神戸・灘の浜、共同化住宅のカルチェドミロウ(神戸市灘区味泥)の住宅プロジェクトの見学を行い(池口氏案内)、その後は場所を三ノ宮の居酒屋(浜の大将)に移し、報告者の池口氏を囲んでさらに議論が沸きました。
  なお、本研究会の内容は、今年度の建築学会大会(広島・9月)での当震災WGのメンバーによる研究報告書『大震災4年半・住宅復興の軌跡と課題』に掲載予定ですので、購入の方も、よろしくお願いいたします。
                              (担当: 大塚毅彦<明石高専>)


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