豊島のうずまき ─情景の受領と読み替えによるランドスケープ活動─

川口 学

(近畿大学)

  

 

 豊島の産業廃棄物堆積層をテーマとした提案である。社会現象そのものを表現の手段として捉え直そうとしている。
 廃棄物堆積層は平行しない線状に徐々に処理され(カルシュウムでコーティング)、そこに穴を穿ち、穴を支えるパネルが連続性を持って変化する空間構成となっている。処理進行の形態が時間軸を意味し、最終的には全てが処理され消滅する。
 建築なのか(建築系学科卒業設計コンクール)という意見も付議されたが、生成と消失を表現し完成度の高い作品となっている。

(関根)