■ 開催主旨:
本コロキウムは2006年から始まり、2010年で5回目の開催です。この間、構造形態の解析と創生に対応した構造デザインや施工例が増え始め、構造形態創生の言葉も一般に認知されてきました。それと共に、幅広い技術の可能性や応用面が注目され、多くの研究者や技術者の研究が活性化されています。
本コロキウムは、構造形態創生に関する核となる情報発信を担っており、形態創生コンテストにおける斬新なアイデアが盛り込まれたデザインの発表や研究・事例の発表と活発な議論が交わされています。「コロキウム構造形態の解析と創生2010」でも、建築関連の構造最適化や構造形態創生に関する最新の研究や技術開発を手がける研究者・技術者が一堂に会し、継続的な情報交換を行い、構造形態創生に関する研究・応用の更なる発展に貢献することを目的とします。
| <主催>: |
| |
構造委員会 シェル・空間構造運営委員会: |
シェル・空間構造形態創生小委員会 |
| |
構造委員会 応用力学運営委員会: |
構造最適化の理論と応用小委員会 |
| |
情報システム技術委員会: 複雑系の数理科学とアルゴリズミック・デザイン小委員会 |
| 開催期日: |
2010年10月21日(木)〜22日(金) |
| 開催場所: |
建築会館、ホール・会議室等 |
■ コロキウムの内容
□ 特別講演
特別講演は、例年とは異なり、初日に二題、小嶋一浩先生(東京理科大学/CAt)と弓削康平先生(成蹊大学)の話を伺いました。
小嶋先生は『小さな→の群れ』というテーマで講演されました。建築空間を単純化した大きな一本の矢印ではなく、多様な要素を包含した小さな沢山の矢印の群れと捉え、空間を構成する試みが紹介されました。
弓削先生は『衝突安全設計のためのトポロジー最適化アルゴリズムの開発』のテーマで、自動車に対する高い衝突安全性能を様々な制約のなかで実現している現状について説明され、その一助となる著者等の研究内容が紹介されました。 プログラム
□ 一般講演
一般講演は、学生や若い技術者が中心に、構造形態の解析と創生に関する様々なアイデアや工夫、基礎から応用に至るまでの広範囲に及ぶ内容になっていました。実施物件に関連する成果を説明した講演もありました。なお、学生・若手技術者に対する優秀講演の表彰は、各講演の判りやすさに寄与したと考えています。プログラム
□ 優秀講演表彰
2008年のコロキウムから、「構造形態の解析と創生」の研究や技術開発などに従事する学生・若い技術者の優れた発表活動に 対し、今後のますますの発展を促すため、「コロキウム構造形態の解析と創生」の講演者の中から「優秀講演」を決め、表彰しています。
優秀講演選定委員会(委員長:岡田章)の厳正なる審査の結果、今年の優秀講演が下記の2講演に決定しました。発表者には表彰状が送られました。
優秀講演者 和田大典(鹿児島大学) 様
題目・著者
「解の多様性を考慮したGA 系解法による非対称曲面シェルの多目的最適化」
○和田大典(鹿児島大学),本間俊雄
優秀講演者 大泉修(早稲田大学) 様
題目・著者
「空間曲線の曲率・捩率と弾性棒の歪みエネルギーに関する基礎的考察」
○大泉修(早稲田大学),川口健一,新谷眞人
□ 形態創生コンテスト
<コンテストの主旨>
形態創生のアルゴリズムや考え方を用いた、建築空間や構造物の「新しいかたち」、形態創生法の「独創的なアイデア」を評価するコンテストを実施しました。様々な分野の多くの人に参加して頂き、形態創生のおもしろさや可能性を感じてほしいというのが、開催主旨です。そのため、本コンテストでは形態創生のフリーウエアーも提供します。また、コンピュータプログラムによらない方法でかたちを創生するアイデアも可能としています。
<審査基準>
審査は,主に次の二つの観点で行いました。
フェーズ1;創生された形態(かたち)の独創性、合理性、美しさ
フェーズ2;形態創生プロセスのアイデア性,独創性
一次審査は匿名審査とし、二次審査において審査員と同じ所属である場合は投票権を無効とみなすことで公平性を保ちます。
<課題(テーマ) >
課題は以下のテーマとしました。
「環境性能に優れた,あるいは資源負荷の少ない建築の『かたち』を創生する」
現在,建築・建設分野においてもサステナビリティ(持続可能性)の推進が求められています。様々な取り組みも活発に行われていますが、建築の形態自体を取り上げたものは多くありません。もちろん、重量最小化や剛性最大化という最適化プロセスも本課題に適合します。また、ビル風の低減のために工夫された建物の形もあります。免震、制振構造も耐久性の向上という側面を持ちます。それだけではなく環境性能は音・温熱・光・空気やエネルギー・資源・マテリアルなど様々な要因から成り立っています。
本コンテストではこのような様々な側面から『環境性能,資源負荷』に着目した新しい建築の形態や形態創生の方法の提案を求めています。
「こんな形が面白い」「こんな形がユニーク」のみの提案ではなく、建築の形態を見つける方法の説明や提案が含まれていることが望まれます。コンピュータプログラムによらない方法の提案も歓迎します。また、建築物、構造物を構成する部位・部品などを対象とすることも可能です。
<審査員(敬称略、50音順)>
審査委員長 ;大森博司(名古屋大学教授)
審 査 員 ; 新谷眞人(早稲田大学教授/オーク構造設計)
斎藤公男(日本大学名誉教授)
坂口紀代美(日本美術家連盟会員/彫刻家)
<コンテストの経過報告>
エントリー数は57件でした。このうち20作品の提出物を対象として審査委員会による一次審査を行いました。提出作品20件はテーマに対応し、いずれも個性豊かなものばかりでした。
一次審査の結果、5作品を入選作としました。なお、甲乙付け難い作品が多く、今回は佳作3作品も選考しています。
入選者は、「コロキウム構造形態の解析と創生2010」会場にて公開のプレゼンテーションを行い、その後、審査委員会による二次審査を行いました。二次審査の結果、最優秀作品1点、優秀作品1点を決定し、他の入選作品や佳作作品を含め、同コロキウムの懇親会において、審査委員長より表彰状を授与しました。
2010年3月20日 ;建築雑誌2010年3月号に応募要項掲載
2010年6月15日 ;応募要項に関する質疑締め切り
2010年7月16日 ;応募エントリー締め切り
2010年8月31日 ;応募締め切り
2010年9月17日 ;一次審査(日本建築学会会議室にて)
2010年9月21日 ;一次審査結果の通知
2010年10月20日 ;コロキウム構造形態の解析と創生2010にて二次審査および表彰
プレゼンテーション風景
 |
 |
審査員と入選作品のパネル展示
<入選作品>
| ■ |
優秀作品;digital woods コンピューテーショナルデザインによるサスティナブルな木造構法
○谷垣内晶彦[慶應義塾大学] 青山みのり[同] キムジョンソブ[同] 阿部祐一[同]
No.2-1(PDF), No.2-2(PDF) |
|
|
| ■ |
佳作;原始的な道具による曲面の発見|○三木優彰[東京大学大学院] |
| |
| ■ |
佳作;こもれびのさんかく|○首藤徹郎[山口大学大学院理工学研究科] 寺本晃浩[同] |
| |
| ■ |
佳作;steel's running|○堀駿[早稲田大学創造理工学研究科] 林将利[同] |
| |
□ 懇親会とコンテスト授与式
1日目の講演会終了後、懇親会が行われました。懇親会では,コンテストの最優秀作品と優秀作品等の授与式が行われました。
□ その他の写真は下記にアップされています。
http://com.aae.kagoshima-u.ac.jp/keicollo2010_photos/
| ■ |
実施主担当者 |
| |
コロキウム実施責任者: |
本間俊雄(鹿児島大学) |
| |
形態コンテスト担当: |
大崎純(広島大学),立道郁生(明星大学)
永井拓生(永井構造計画事務所), 藤原淳(太陽工業)
松尾智恵(川口衞構造設計事務所),水谷太朗(大成建設)
三井和男(日本大学) |
| |
資料集担当: |
山本憲司(鹿児島大学) |
| |
会計担当: |
ガン ブンダラ(日本大学)
|
| |
特別講演担当: |
池田靖史(慶応義塾大学),石井惠三(くいんと) |
| |
懇親会担当: |
小野聡子(有明工業高等専門学校),熊谷知彦(東京工業大学)
永井拓生(前掲) |
| |
会場担当: |
朝山秀一(東京電機大学),川口健一(東京大学)
澤田樹一郎(広島大学) |
| |
コロキウムHP担当: |
藤井大地(近畿大学) |
| |
優秀講演選定委員会
委員長: |
岡田 章(日本大学) |
| |
形態文献リスト担当: |
藤井大地(前掲),張景耀(立命館大学),佐藤祐介(日本防災研究所) |
| |
形態Web リスト担当: |
小野聡子(前掲),ガン ブンタラ(前掲),陳沛山(八戸工業大学)
山本憲司(前掲) |
| |
形態建物リスト担当: |
朝山秀一(前掲),熊谷知彦(東京工業大学),三井和男(前掲) |
|