コロキウム構造形態の解析と創生2011 - colloquium 2011 -
■ 開催主旨
デジタル・ファブリケーション、BIM、アルゴリズミック・デザイン、最適化などといった言葉のまわりで繰り広げられる近年の動き、または蠢きにデザインとコンストラクションの間の垣根が取り払われるのではないかとの期待を感じる人々も少なくないのではないだろうか。構造デザインの分野においては、構造物の挙動を予測するための数値計算手法が既に花開き、数理計画法に基礎をおく多くの最適化手法や発見的手法が提案された十数年の以前に「構造形態創生」という魅力的な言葉のもと、現在の本コロキウムの魁となる「コロキウム構造形態の解析と創生」が開催され、この分野のその後の発展に大きな影響を与えた。そして今、パラメトリック・デザインの技術や情報システム技術とも相まって、更に多くの分野の人々を巻き込み、デザインの変質という期待の星にしてそこはかと無く妖艶な予感を醸成している。本コロキウムは、建築に関連する構造最適化手法や構造形態創生、更にアルゴリズミック・デザインやデジタル・ファブリケーションなどに関する最新の研究や設計事例を持ち寄り、研究者と技術者が一堂に会してこれらを発表し議論し情報を交換することによって、そのような期待が確かのものとなることを願って開催される。

<主催>
  構造委員会 シェル・空間構造運営委員会: シェル・空間構造形態創生小委員会
  構造委員会 応用力学運営委員会: 構造最適化の理論と応用小委員会
  情報システム技術委員会:  アルゴリズミック・デザイン小委員会

開催期日 2011年10月27日(木), 28日(金)
開催場所 建築会館、ホール・会議室等

コロキウムの内容

□ 特別講演

特別講演は初日に行われ、000studioの松川昌平氏、桃李舎の枡田洋子氏が講演されました。
プログラム

□ 一般講演

一般講演は、2日目に行われ、26題の研究発表が行われました。
プログラム

優秀講演表彰

優秀講演選定委員会(委員長:岡田章)の厳正なる審査の結果、今年の優秀講演が下記の3講演に決定しました。発表者には表彰状が送られました。

  E-1 三木優彰 (東京大学) 様
     「三項法による釣り合い形状の探索」
     ○三木優彰(東京大学),川口健一

  C-2 永田洸大 (鹿児島大学) 様
     「優良解探索機能を導入した粒子群最適化(PSO)の解特性と構造形態の創生」
     ○永田洸大(鹿児島大学),本間俊雄

  E-2 岡村和美 (日本大学) 様
     「構造形態を自律的に生成する自己組織化アルゴリズム」
     〇岡村和美(日本大学),渡部文仁,三井和男

□ 形態創生コンテスト

<コンテストの主旨> 
形態創生のアルゴリズムや考え方を用いた,建築空間や構造物の「新しいかたち」や「独創的なアイデア」を評価するコンテストを実施します。本コンテストは今回が第6回となりますが、年々応募者が増え、注目されるコンテストの一つとなっています。今回も様々な分野の多くの人に参加して頂き、形態創生のおもしろさや可能性を感じてほしいと考えています。

<審査基準> 
審査は,主に次の二つの観点で行いました。
  フェーズ1;創生された形態(かたち)の独創性、合理性、美しさ
  フェーズ2;形態創生プロセスのアイデア性,独創性
一次審査は匿名審査とし、二次審査において審査員と同じ所属である場合は投票権を無効とみなすことで公平性を保ちます。

<課題(テーマ) > 
課題は以下のテーマとしました。
「合理的に『変化する』かたちが造る建築」
解説;多くの人には建築はどっしりとして変化しないもの、動かないものと考えられていますが、そうでしょうか。次のような事例も参考に独創的な『変化する』かたちが造る建築を提案してください。
地震や風の力を受け流す、あるいはそれら外乱のエネルギーを吸収する建物。免震構造や制振構造もひとつの例でしょう。
開閉する機構を持つ建物。開閉式屋根で大きな開口率をとりたい。合理的なルーバーを考えたい。あるいは壁面から大きなものを効率よく搬入したいなど。
合理的な施工のために建設中にかたちが変化する建物。たとえばパンタ・ドームシステムや、リフトアップ工法があります。
出来上がった後にかたちを変える建物。たとえばその時々の用途や環境に応じて形を変える建物。あるいは集客施設として人々の注目を集めるために一時的に変形する。

「こんな形が面白い」「こんな形がユニーク」のみの提案ではなく,建築の形態を見つける方法の説明や提案が含まれていることが望まれます。コンピュータプログラムによらない方法の提案も歓迎します。また,建築物を構成する部位・部品などを対象とすることも可能です。

<審査員(敬称略、50音順)> 
 審査委員長 大森博司 (名古屋大学教授)
 審 査 員 新谷眞人 (早稲田大学教授/オーク構造設計)
  斎藤公男 (日本大学)
  坂口紀代美 (日本美術家連盟会員/彫刻家)
 特別審査員 松川昌平 (000studio)
 (特別講演講師) 桝田洋子 (桃李舎)

<コンテストの経緯>
エントリー数は46件でした。このうち25作品の提出物を対象として審査委員会による一次審査を行いました。
一次審査の結果、5作品を入選作としました。また、佳作2作品も選考しました。
入選者は、「コロキウム構造形態の解析と創生2011」会場にて公開のプレゼンテーションを行い、その後、審査委員会による二次審査を行いました。二次審査の結果、最優秀作品1点、優秀作品2点を決定し、他の入選作品や佳作作品を含め、同コロキウムの懇親会において、審査委員長より表彰状を授与しました。
 2011年3月20日 ;建築雑誌2011年3月号に応募要項掲載
 2011年6月15日 ;応募要項に関する質疑締め切り
 2011年7月22日 ;応募エントリー締め切り
 2011年8月31日 ;応募締め切り
 2011年9月8日 ;一次審査(日本建築学会会議室にて)
 2011年9月9日 ;一次審査結果の通知
 2011年10月27日 ;コロキウム構造形態の解析と創生2011にて二次審査および表彰


プレゼンテーション風景

審査員と入選作品のパネル展示

<入選作品>

最優秀作品;やわらかな剛体
岩本真明,舘知宏(東京大学),○増渕基(Technishe Universitaet Berlin)
No.1-1(PDF), No.1-2(PDF)

優秀作品;AMOEBA
○川畑勝也,阿部祐一慶應義塾大学
No.2-1(PDF), No.2-2(PDF)

優秀作品; Vacuum Packing Shell System
○重松瑞樹,原田公明,横田雄史,落部未央,安藤顕祐日建設計
No.3-1(PDF), No.3-2(PDF)

入選作品;breathing accumlative
○砂山太一(whiteweekendlites),木内俊克(R&Sie)
No.4-1(PDF)
, No.4-2(PDF)

入選作品;速度の建築
○本田司(Geocreates)
No.5-1(PDF), No.5-2(PDF)

佳作;mille feulle|○岩下太,金井友美,元浦大士(日本大学)
 
佳作;復興の方舟|○額田直子,西村匡弘,澤修平,江島諒介,陶器浩一(滋賀県立大学)
 

□ 懇親会とコンテスト授与式

1日目の講演会終了後、懇親会が行われました。懇親会では,コンテストの最優秀作品と優秀作品等の授与式が行われました。

懇親会の様子
最優秀作品の賞状の授与
 
優秀作品の賞状の授与
実施責任者の挨拶


実施主担当者
  コロキウム実施責任者: 三井和男(日本大学)
  形態コンテスト担当: 朝山秀一(東京電機大学),立道郁生(明星大学)
永井拓生(滋賀県立大学), 松尾智恵(川口衞構造設計事務所)
水谷太朗(大成建設)
  プログラム・
資料集作成担当:
澤田樹一郎(鹿児島大学),山本憲司(鹿児島大学)
  会計担当:

高田豊文(滋賀県立大学)

  特別講演担当: 池田靖史(慶応義塾大学),川口健一(東京大学)
  懇親会担当: 小野聡子(有明工業高等専門学校),木村 謙(エーアンドエー)
熊谷知彦(東京工業大学)
  コロキウムHP担当: 藤井大地(近畿大学)
  優秀講演選定委員会
委員長:
岡田 章(日本大学)