12回(2007年度第2回)鋼構造運営委員会議事録

日時:200781日() 13001700

場所:★日本建築学会★301 会議室

出席者(順不同、敬称略):中島,田川,緑川,井戸田,小河,笠井,河野,吹田,多賀,永田,高松,田上,多田,田中,辻田,中込,深澤,寺田,松尾,金子

欠席者:内田,桑村,今野

提出資料:

12-00 22007年度第2鋼構造運営委員会議事予定(200781中島

12-01 第11回(2007年度第1) 鋼構造運営委員会議事録(案)金子

12-02 鋼構造運営委員会 指針等査読者一覧(中島)

12-03 鋼構造座屈小委員会(多田)

12-04 鋼構造接合小委員会報告(吹田)

12-05 第2回鋼構造塑性設計指針改定小委員会 議事録(案)(高松)

12-06 第5回鋼構造限界状態設計指針改定WG議事録(井戸田)

12-07 2007年度 第2回各種合成構造設計指針改定小委員会議事録(河野)

12-08 刊行企画書(吹田)

12-09 PD資料「既存鋼構造建築物の耐震性能評価と補強・再生」(永田)

12-10 溶接ガイドブック(吹田)

12-11  2006年度第8回鋼構造制震小委員会 議事録(案)(笠井)

 

審議事項

(1) 前回議事録の確認(資料11-02

事前配布された議事録(案)に対する修正意見は特になく、承認された。

 

(2) 構造本委員会の報告等(緑川)

緑川幹事から構造本委員会の会議内容が報告された。

次年度大会は、2008年度91820日、広島大学にて開催される。

構造工学シンポジウムは、土木・建築学会の共催で引き続き開催され、本年度も論文募集が行われる。

「構造関係規準・指針の将来像」に対する意見が収集され、WGで調整している。目標構造性能として「使用性」、「安全性」に「損傷性」を追加すべきとの提案があるが、鋼構造運営委員会は原案の「使用性」、「安全性」の2つとする意見である。

 

(3) 各小委員会・WG報告

1) 座屈小委員会(資料12-03)(多田)

多田小委員会主査から指針改定原稿の執筆状況が報告された。

7章(3)が削除されることに対する小委員会の見解を求める意見があった。

原稿は83日に出揃う。2008年度に査読、20093月刊行、同年9月講習会を計画している。

20083月の鋼構造運営委員会にて再度重点審議を行うことが確認された。

2) 接合小委員会(資料12-0412-08)(吹田)

吹田小委員会主査から溶接ガイドブックの原稿ドラフト版の完成と刊行企画書について説明があった。刊行企画書(資料12-08)が承認されれば計画書を作成する。

河野委員から「鋼管構造設計施工指針」を改定中であるが、「接合設計指針」の内容を参照することの承認を求められ、鋼構造運営委員会として承認された。転載等の注意点は事務局に確認するよう指示された。

3) 耐火小委員会

中島主査から、鋼構造耐火設計指針の刊行とシンポジウムが今年度予定されているが、原稿完成が遅れている。なお、後日当小委員会の今野主査からスケジュールを厳守するとの連絡があった。

4) 制振小委員会(資料12-11)(笠井)

笠井小委員会主査から資料12-11に基づき活動報告があった。市販解析ソフトにより制振構造を設計する際に設計者が各種パラメータを設定するが、そのノウハウとして役立つ指針とする。

5) 塑性設計指針改定小委員会(資料12-05)(高松)

高松小委員会主査から資料12-05に基づき改訂中の内容の概要が報告された。今年度中に改定のポイントを示す原稿がそろう。

テキストとしての価値があり、読者層に配慮した内容が望まれる。

今後のスケジュールは、20086月頃鋼構造運営委員会で,同年9月頃構造本委員会で査読、20093月刊行、20099月頃講習会の予定である。

20086月頃に再度の重点審議とすることが確認された。

6)  限界状態設計指針改定検討WG(資料12-06)(井戸田)

井戸田WG主査から資料12-06に基づき改定内容や構成方針について説明があった。

接合部係数について「接合設計指針」と整合することが確認された。Dsは、鋼構造分野より上位の定義であるため、現行の鋼構造限界状態設計指針の中でどこまで言及できるか,さらには統計的な取り扱いが可能なのか等,Dsの扱いについて議論された。これに対し,1986年刊行の「鋼構造荷重・耐力係数設計法試案」に関連した解説があるため,それを参考に改訂を進めるとの回答が主査からあった.

7) 各種合成構造設計指針WG(資料12-07)(松尾)

松尾小委員会主査から資料12-07に基づき活動報告された。

角形鋼管柱については、RC壁の支圧問題や実験データが無いことなどから対応しないとの説明があった。

合成スラブの性能確認実験は、認定品以外の使用可能範囲を拡張するものである。

20087月に集中審議を行うこととした。同年9月から鋼構造運営委員会で査読を開始し、2009年度に出版する計画である。

各種アンカーボルト設計指針改定WG委員の追加が承認、事務局への連絡が指示された。

20087月頃にまた重点審議することが確認された。

8) 塔状構造物設計指針改定に関わる議論(深澤)

改定原稿が小河委員と辻田委員に査読され、その意見が報告された。辻田委員からは旧版のアーカイブ化が提案された。小河委員からは旧版の内容が維持されつつSI単位化が図られており、出版する方向でよい旨回答された。

廃版に対する当初の改定基本方針に沿っているので出版することで同意された。鋼構造運営委員会の査読は20083月頃とするが、査読者は改めて選定する。今後、刊行企画書を提出する。

 

(4) 2007年度PDに関する議論(資料12-09)(永田)

永田委員からPD原稿(資料12-09)の説明があった。

該当時間は9151230である。発表・休憩・質問の時間配分について調整中である。

鋼構造運営委員会では原稿フォーマットはテンプレートに従って統一することを原則とする。

 

(5) 重点審議:接合小委員会-溶接ガイドブック(資料12-10

写真や図はオリジナルとし、転載等のコピーを用いない。

読者層は大学院生から企業入社後数年目までの鋼構造に係わる若い人である。

JASS6を意識しているので2,3章は「鉄骨工事技術指針」の内容と重複しているが、設計者,管理者および工場の担当者が協議する時期を重点的に示していることが特徴である。

現場管理は除かれている。現場溶接ディテールやその力学的な課題については今後書く予定である。

例えば3.4節に見られるように、原理的なところも触れている。

専門用語の解説は最小限とし、読んで理解できるようにする。

日本語固有の用語がカタカナ表記されている。海外との連携を配慮し、英語との対応表が望まれる。

タイトルは、「溶接ガイドブック」から「溶接接合設計施工ガイドブック」に変更する。

「ポイント」の用語は「要点」に変更する。

執筆者によりトーンが異なるが、最終的に整える。読者層を意識したトーンとすることに留意したい。

パス間温度や入熱温度についてはそれを守る理由を記述する。

上向き溶接を避ける記述に対しては、効率が悪いとか、技術者が非常に少ない、とか説明することが重要である。

ブレースの接合部事例は、一般的な接合部形式を示したものではなく、施工の標準的なやり方を図解したものである。

次回828日までに各委員はガイドブックを読んで、メール、または当日に意見を持ち寄ることとする。

20089月頃に講習会を予定している。

 

(6) その他

・中島主査から資料12-02の今後の指針等差読者の割り振りを決める表が示された。幹事団にて差読者案を作成し、担当委員の意見を伺うことになった。

・次回828日に福岡で開催される鋼構造運営委員会の案内が寺田委員から説明された。

・次々回鋼構造運営委員会開催予定

112日(金) 13001700 建築学会会議室

記録:金子 洋文