第20回(2008年度第5回)鋼構造運営委員会議事録
日時:2009年3月27日(金) 13:00−17:00
場所:★日本建築学会★302 会議室
出席者(順不同、敬称略):中島,田川,緑川,内田,吹田,高松,多賀,多田,田中,寺田,成原(辻田代理),永田,平島,松尾,金子
欠席者:井戸田,小河,笠井,桑村,田上,河野,中込,深澤
提出資料:
20-01 第20回(2008年度5回)鋼構造運営委員会議事予定(中島)
20-02 第19回(2008年度第4回) 鋼構造運営委員会議事録(案)(金子)
20-03 2008年度第4回構造本委員会議案、他(緑川)
20-04 鋼構造座屈設計指針改訂にともなう講習会(多田)
20-05 鋼構造接合小委員会報告(2009年3月10日開催)(吹田)
20-06 鋼構造塑性設計指針改定小委員会(高松)
20-07 2007年度第17回鋼構造制振小委員会議事録(案)、他(金子)
20-08 第10回各種合成構造設計指針改定小委員会議事録(案)(松尾)
20-09 鋼構造耐火設計小委員会(平島)
20-10 鋼構造部門PD開催予告(永田)
20-11 鋼構造接合部設計指針改定作業内容一覧(吹田)
20-12 規準・指針類への質問
20-13 4.2.5 外ダイアフラム形式中空断面柱梁接合部(吹田)
20-14 4.2.7 異幅接合形式中空断面柱梁接合部(吹田)
審議事項
1. 前回議事録の確認(資料20-02)
事前配布された議事録(案)に対する修正意見は特になく、承認された。
2. 構造本委員会の報告(資料20-03)(緑川)
緑川委員より資料20-03により構造本委員会の報告があった。鋼構造運営委員会に関連する主な内容は以下の項目である。
次期(2009-2010年度)構造委員会委員長は中島正愛先生に決定した。
災害委員会委員に鋼構造運営委員会から寺田委員が継続することが決まった。
大会準備日程が会場と開催日変更で前倒しとなっている。鋼構造運営委員会のPDは第3日午前に確定した。その他関連する研究協議会が2つ紹介された。
3. 各小委員会・WG報告
1) 座屈小委員会(資料20-04)(多田)
多田小委員会主査から資料20-04に基づき構造本委員会査読終了と原案の校正、また講習会の構成について説明があった。講習会は午後半日で2009年11月4日東京(建築会館)、11月16日大阪(未定)である。
建築学会事務局から指針についてのパブリックコメントが求められている。これついては本文+解説が対象であり、本指針は形式が該当しないため免除申請して承認された。次回改定からはパブリックコメントについて留意する。
2) 接合小委員会(資料20-05)(吹田)
吹田小委員会主査から資料20-05についての説明があった。原稿の第1次案を作成した。接合部設計指針改定の内容は後半の重点審議で説明する。
3) 制振小委員会(資料20-07)(金子)
金子小委員会委員から小委員会の進捗状況が報告された。
ダンパー設計WG、架構設計WG、解析WGの各WGは2009年度から本格的に活動するため小委員会の設置申請書とともに3WGの設置申請書が提出された。鋼構造運営委員会と構造本委員会(6月ごろ開催)の各承認を受けて各WGが正式に発足する。鋼構造運営委員会では本日設置を了承された。
指針は鋼構造以外の分野の規準・指針類と連動していないことの確認があった。
4) 塑性設計指針改定小委員会(資料20-06)(高松)
高松小委員会主査から資料20-06の説明があった。構造本委員会の査読意見に対する回答書を作成中であり、5月までに対応する計画である。2008年度で改定小委員会は終了するが、査読結果を反映させるなど刊行準備は委員会として進める。
塑性設計指針刊行当時と現在では荷重についての考え方が変わったが、塑性設計は弾性設計であり旧来色を出し、解説で対応したい。また、本指針は本文+解説の形式をとっていないので、パブリックコメントの免除申請書を提出する。
5) 各種合成構造設計指針改定小委員会(資料20-08)(松尾)
松尾小委員会主査から資料20-08に基づき活動報告があった。小委員会は1年延長され、田川幹事に主査を交代する。鋼構造運営委員会の査読(田中委員、深澤委員)は4月6日開始を予定している。
アンカーボルトの上限強度が鋼構造接合部設計指針と異なる。コンクリートが含まれていることで対応する計画である。埋め込み長さの下限値6dは解説に移すが、RC規準には影響しない。
6) 限界状態設計指針改定小委員会(内田)
内田小委員会委員から活動状況が報告された。鋼構造運営委員会と構造本委員会の査読の回答を井戸田小委員会主査が作成中であり、小委員会で検討する。
7) 鋼構造耐火設計小委員会(資料20-09)(平島)
平島委員が資料20-09に基づき委員会準備会の活動方針を説明した。次期指針改定の方向性を議論し、目標と見通しをつけて小委員会設置申請書を11月頃開催の鋼構造運営委員会に提出する予定である。
防火区画が健全であること、架構全体の設計を追加することなどを計画している。
4. 2009年度PD企画(資料20-10)
永田委員から資料20-10のPD開催予告の説明があった。
本文中の「人命のみならず甚大な経済的損失も・・・」についてどちらが重要かあいまい、「喫緊の課題」は平易な文面に等との指摘があり、表現を検討する。
実現に当たっての課題はまだあり、「D新構造システムの今後の展望」で指摘するとともに、議論したい。
PD企画で未定であった担当者「司会:田川幹事、副司会:永田委員、記録係:寺田委員、まとめ:多田委員」が確定した。PD企画提出は4月末となっている。引続きパネラーの原稿準備に取り掛かる。
鉄連の委員交代で永田委員が鋼構造運営委員会委員を降りるが、大会まではPD担当委員として寺田委員と引続き準備活動を進める。
5.重点審議:
鋼構造接合部設計指針の改定(資料20-11、20-13、20-14)(吹田)
資料20-11、20-13、20-14の改定原稿案について審議が行われた。2010秋に刊行計画書を提出する予定である。
主な討議事項
・資料20-13の(1)中の通しダイアフラムは外ダイアフラムに修正する。
・梁端拡幅設計式は特許障害で前回の改定で盛り込めなかった。今回は一般的な事項のみ扱うことで加える。
・拡幅は適切な幅があると思われるが、現状提案できる段階ではない。また、アメリカのフランジ孔明きタイプもあるが、孔部分から破断する。
・p.50の図中にガセットの補強リブを表記する。座屈拘束ブレースとしての接合部は弾性とし、従来の方法で設計する。
・柱の異幅接合部はペントハウスなどに存在し、応答比が大きくなり被害の出るところである。改定前の鋼管構造設計指針に被害例が掲載されていた。使用できる条件の表現をよく検討する必要がある。
・資料20-14の下から4行目であるが、他の階に使用される可能性がある。目違いに対するものと勘違いされないようにしたい。
・制振ブレースの歪の算定では,接合部長さの節点間距離に占める割合が1/2程度となる場合もあるので、制振部分の長さとひずみに対して注意を喚起する。
6. その他
・次期主査は緑川幹事、幹事は西山氏(国交省)、多田委員、寺田委員に決定した。現委員は留任し、退任を希望する場合は後任を指名する。
・鉄鋼連盟の専門委員交代による鋼構造運営委員会委員の交代がある。永田委員に代わり伏見氏(新日鐵)、藤沢氏(JFE)が委員会に参加する。
・緑川幹事から回答済の指針関連の質問(資料20-12)について紹介があった。指針以外の質問は回答できない。コンサル的な質問は他協会等の窓口を案内している。
・今後の鋼構造運営委員会開催予定
2009年5月25日(月) 建築学会会議室 13:00〜16:00
重点審議:鋼構造制振設計指針
記録:金子 洋文