農村計画本委員会 本委員会 議事録
日時:2005年7月29日(金) 13:00〜17:20
場所:建築会館/本会301会議室
出席者:委員長 伊藤庸一
幹事 岡田知子・斎尾直子
委員 糸長浩司・後藤春彦・高橋隆博・伴丈正志・前田真子・三橋伸夫
オブザーバー 川嶋雅章・細矢健太郎・遊佐敏彦(敬称略)
<提出資料>
No. 1 農村計画委員長便り8・9
No. 2 規程類
No. 3 学術推進委員会(4・5・6・7月)議案
No. 4 委員会ホームページ等開設状況
No. 5 2004年度小委員会活動成果報告
No. 6 2004年度調査研究関係委員会活動報告会パワーポイント資料
No. 7 2004年度調査研究委員会活動報告会(質疑応答)記録
および代議員による委員会活動評価(関係個所抜粋)
No. 8 中越震災復興総合研究小委員会の活動について(報告)
/(仮)玄界島集落再建WGへの参画・支援のお願い
No. 9 2006年度開始特別研究委員会設置提案募集要領
No.10 2006年度日本建築学会大会(関東)について
No.11 2005年度大会学術講演会梗概採択数
No.12 2005年度大会オーガナイズドセッション投稿数(採択数)
No.13 2005年度大会プログラム編成方針/PC用プロジェクターを用いた発表に関する注意事項No.14 総合研究協議会「中越地震−中山間地域の大規模災害が示す新たな課題−」
No.15 農村計画部門研究協議会「集住の知恵と環境共生デザイン」
/同部門+農山漁村集落災害復旧支援特別研究委員会共催PD「震災直後の居住支援を考える−農山漁村集落の災害復旧支援
その1−」
No.16 見学会・パネルディスカッション「町民による町民の庁舎づくり
−埼玉県宮代町木造庁舎−」会告原稿
No.17 シンポジウム「玄界島の集落再建を考える」実施計画書
No.18 2005年度大会研究協議会・パネルディスカッション等配付資料のデジタル原文サービスについて
No.19 学術講演司会の皆さんへ「一押し講演梗概の推薦」のお願い
No.20 2005年度農村計画委員会春季学術研究会「美しい集落(沖縄編)−私のフィールドノートから−」実施報告書
No.21 日韓公開研究交流会「日韓のラーバンの課題と展望」実施報告書
別途資料1 農村計画委員会メーリングリスト登録者一覧
別途資料2 ・候補論文梗概「景域を基礎とする内発的まちづくりに関する一連の研究」
・景域を基礎とする内発的まちづくりに関する研究(スライド資料)
<議 事>
T.確認事項
□農村計画委員長便り8・9の確認(No.1)
伊藤委員長から資料に基づいて概略説明があり、一部修正のうえ委員長便りについて確認した。
<修正個所>
・p.9「2.1講演・PD・協議会・本委員会・懇親会の日程」表午後の欄
13:00〜17:00 農村部門協議会:集住の知恵と環境共生デザイン
:誤)9/1木 →正)9/2金
13:00〜 高齢化・福祉 :誤)9/2金 →正)9/3土
□関係規程類の確認(No.2)
伊藤委員長から、特に「調査研究関係専門委員会運営に関する共通規程」について説明があり、関係規程を確認した。
U.報告事項
■1.4・5・6・7月学術推進委員会議案(No.3)
資料に基づき学術推進委員会の報告・審議事項について確認した。
(1)委員会ホームページ等開設状況(No.4)
伊藤委員長から標記開設状況について報告があり、ホームページを開設し積極的に更新をはかるよう要請があった。
(2)2004年度小委員会活動成果報告のHP公開(No.5)
事務局より、各小委員会から提出のあった標記活動成果報告を本会ホームページに公開したことについて報告があった。
伊藤委員長から、2005年度も締切日を厳守のうえ提出いただきたいとの協力依頼があった。
(3)2004年度調査研究関係委員会活動報告会パワーポイント資料のHP公開(No.6)
伊藤委員長から、標記活動報告会のパワーポイント資料が本会ホームページで公開されていることについて報告があった。
(4)2004年度委員会活動報告会:質疑応答記録および代議員による委員会活動評価(No.7)
伊藤委員長から、標記報告会に対する出席代議員の評価および質疑応答記録について、全体的に社会ニーズへの対応が厳しく指摘されたとの報告があった。また計画系委員会の統合に関する意見も多く、委員会改組に向けた議論を今後行っていくうえで、農村計画における固有の課題をとらえた活動を考慮していきたい旨の発言があった。
<主な意見>
・出席者が少ない割に活動評価の意見数が多い。これは欠席者が配布資料のみから判断して意見を提出しているからだと思う。良い評価を得るためには資料記載内容が重要である。
・抽象的でなく、誰に対して何を言っているのか具体的に説明した方がよい。
・社会のニーズに対して的確なアピールができているかが大切である。
・10年、20年先をみて評価していただくというスタンスが良いと思う。
(5)中越震災復興総合研究小委員会:農山漁村集落における自然災害復旧支援特別研究委員会活動報告(No.8)
伊藤委員長(標記特別研究委員会委員長)ならびに三橋委員から、資料に基づいて標記小委員会の大会総合研究協議会および学会提言に向けた活動状況について説明があり、研究協議会への参加・周知の依頼があった。
伊藤委員長から、福岡県西方沖地震での玄界島の現況、玄界島集落再建WGの設置と課題について報告があった。災害発生後すぐに動かないと乗り遅れてしまうこと、農村計画委員会の各小委員会活動と連動していきたいことについて説明があり、WGへの参加・支援の依頼があった。
(6)2006年度開始特別研究委員会公募(No.9)
伊藤委員長から標記公募の実施について報告があった(11月15日締切)。農村計画委員会関係では現在2つの特別研究委員会が活動しているが、横断的テーマで具体的な活動目的があれば積極的に提案してはどうかとの発言があった。
(7)2006年度大会の期日・会場(No.10)
伊藤委員長から2006年度大会(関東)の開催期日・会場について報告があった。
会期:2006年9月7日(木)〜9日(土) 会場:神奈川大学
■2.2005年度大会関係
(1)学術講演会梗概採択数(No.11)
伊藤委員長から大会学術講演会梗概採択数について報告があった。
学術講演会全体: 6,358題 (昨年比−154題)
農村計画部門 : 112題 (昨年比+ 22題)
(2)オーガナイズドセッション投稿数(採択数)(No.12)
伊藤委員長から、農村計画部門OS「むらづくりワークショップ」は4件を採択したことについて報告があった。次年度のOS実施に関してテーマをはじめとした提案依頼があった。
(3)プログラム編成方針/PC用プロジェクターを用いた発表に関する注意事項(No.13)
伊藤委員長から昨年との変更点について以下の報告があり、資料に基づきプログラム編成方針、発表に関する注意事項を確認した。またスムーズな運営のために、PCプロジェクター使用の場合、各セッションごとに1台のパソコンにプレゼンテーション用のファイルを入れて発表するよう推奨・協力の依頼があった。
・口頭発表時にOHPに加えPCプロジェクターの使用が可能になった
・1セッション6題以内を原則とした
・各セッション間に3分間の休憩が入る
(4)総合研究協議会「中越地震−中山間地域の大規模災害が示す新たな課題−」(No.14)
伊藤委員長から資料に基づき総合研究協議会の企画について説明があり、中越地震に関する最新トピックスの提供依頼があった。
(5)農村計画部門研究集会(No.15)
・〈研協〉集住の知恵と環境共生デザイン
伴丈委員から、標記企画の進捗状況、ならびに研究協議会資料として新刊書『集住の知恵−美しく住むかたち−』(7月30日刊行、委託:技報堂出版)を用いることについて報告があり、協議会参加および発刊周知の依頼があった。
・〈農山漁村集落における災害復旧支援特別研究委員会共催PD〉
震災直後の居住支援を考える:農山漁村集落の災害復旧支援 その1
伊藤委員長から標記企画の進捗状況報告があり、PDへの参加・周知の依頼があった。
■3.本委員会関係
(1)【関東支部埼玉支所共催】見学会・パネルディスカッション
「町民による町民の庁舎づくり−埼玉県宮代町木造庁舎−」実施報告(No.16)
伊藤委員長から、標記企画の実施について報告があった(参加者:70名程度)。
(2)【農山漁村集落における自然災害復旧支援特別研究委員会共催】
シンポジウム「玄界島の集落再建を考える」実施計画(No.17)
岡田幹事(標記特別研究委員会 玄界島集落再建WG主査)から、標記企画について未定となっていた会場を博多駅地区土地整理記念会館として実施する旨の報告があった。当初は現地住民を取り込んだプログラムとしていたが、開催時期等対応が遅くなってしまい、復興計画が出始めている現状を踏まえて住民の方から辞退の申し出があった。よって、研究者を中心とした内容に変更した。今後は、今回の教訓を踏まえ、いち早く取り組んでいけるようにしていきたいとの説明があった。
V.審議事項
1.学術推進委員会関係
(1)2005年度大会研究集会配付資料のデジタル原文サービスについて(No.18)
伊藤委員長から、情報委員会では会員への情報サービス向上の一環として、今年度以降の大会研究資料を大会終了後一定期間をおいたのち学会ホームページを通じて会員への無償提供を検討していること、その利点・問題点・課題について学術推進委員会でも議論がされたこと、基本的には進めていく方向であることについて説明・報告があり、意見交換を行った。
<主な意見>
・著作権の問題が大きい。特に会員外執筆者の了解を得ることが難しいのではないか。
・大会資料原稿の執筆依頼をするときにあわせて許諾を得るようにしないと難しい。
・販売部数の減少を予測すればそれだけ資料の単価が高くなる。購入する会員側とのサービスのバランスをどう考えるか。
・資料価格設定の根拠となる独立採算性の考え方をやめれば、賛成である。
・本棚が一杯になるので、電子データで保管できるようになると便利である。
2.本委員会関係
(1)2005年度大会農村計画部門学術講演会司会者への「一押し講演梗概の推薦」のお願い(No.19)
伊藤委員長から、昨年に引き続き、農村計画研究の活性化と若手育成のために「一押し講演梗概の推薦」と「セッションの講評」を行いたいとの提案があり、審議の結果、実施を承認した。今後も若手研究者の励みになるように継続して検討していくこととした。
実施にあたっては、@事務局からセッション司会者へE-mailで依頼すること、A事務局から発表者へE-mailで周知すること、B会場の黒板に案内文を掲示すること、C司会者にセッションのはじめに口頭で案内いただくようにすることとした。文案は@は斎尾幹事、Aは岡田幹事が作成し、BCは農村企画WGが対応することとした。また、実施後のフォローとしてHP掲載のPRも大切であるとのことから、Aの配信時に農村計画委員会メーリングリスト(ML)への登録案内を添えて流すこととした。
大会梗概から明日の農村計画を先取りした発表を評価し表彰するという山崎委員(本日欠席)からの提案については、審議した結果、時期尚早とのことで今回は見送ることとした。
<主な意見>
・講評は、利用頻度が低く司会者の負担だけが大きいのであれば、やめてもよいのではないか。
・横一線ではなく、大学院生など若手に絞って推薦するようにしてはどうか。
→そのように推薦依頼しているつもりである。
・大学院生にとっては励みになると思う。
・セッションの中で若手が少ないと選びにくい。
・農村計画研究者は数が少ないので、若手もすぐに一巡してしまうのではないか。
(2)催し物実施報告について
・2005年度農村計画委員会春季学術研究会「美しい集落(沖縄編)−私のフィールドノートから−」実施報告(No.20)
伊藤委員長から標記研究会の実施報告について説明があり、承認した。
参加者:26名
・日韓公開研究交流会「日韓のラーバンの課題と展望」実施報告(No.21)
伊藤委員長から標記交流会の実施報告について説明があり、承認した。来年は日本で開催予定であるとの報告があった。
参加者:10名(韓国側参加者20名)
(3)農村計画委員会メーリングリスト登録状況について(別途資料1)
岡田幹事(ルーラルネットWG主査)から、資料に基づいて農村計画委員会MLの登録状況報告があった。追加・削除等あれば岡田幹事と山崎義人WG幹事へ連絡することとした。
(4)2005年度小委員会活動計画および2006年度委員会改組に向けて
・2005年度小委員会活動計画について
下記3小委員会からそれぞれの活動計画等について説明・報告があった。
伊藤委員長から、期間内に設置目的を達成し成果を公表していただきたいとの要望があった。
情報交流小委員会:
後藤小委員会主査から、デジタル農村集落アーカイブの試作版作成について説明があった。その中間報告として遊佐敏彦氏から、後藤研究室の研究成果である「まちづくり・オーラルヒストリー」(個人の記憶をまちづくりに活かすことを目的として、対話による個人の記憶を収集・記録する手法)による神奈川県小田原町と徳島県由岐町を事例にプレゼンテーションがあった。
集住文化小委員会:
伴丈小委員会主査から、『集住の知恵』の発刊報告、大会研究協議会企画、韓国での調査、中国・青島での公開研究交流会の実施予定について説明があった。
ラーバンデザイン小委員会:
斎尾小委員会委員から、日韓公開研究交流会の実施報告、出版企画『ラーバンデザイン−混在・混住から共生の環境へ−』について説明があった。
・2006年度委員会改組に向けて
伊藤委員長から、2006年度改組に向けた本委員会開催日程、山崎委員からの小委員会企画募集の提案について説明があった。
関係の特別研究委員会を含めた既存の4小委員会から、継続設置の提案理由について説明があった。
意見交換した結果、本日議論した内容をまとめ、活動の柱となる人材のリストアップ等を加えた幹事の提案をMLで配信し、それをもとに次回審議することとした。
<今後の本委員会開催日程について>
・9月1日および11月上旬に2006年度体制に関して議論する本委員会を開催し、9〜10月の間に主査・幹事会を1・2回開催する。
・1月に公開による本委員会を開催し、そこで活動成果報告会(各小委員会による20分程度のプレゼンテーション)を開催する。
<継続設置の希望があった4委員会>
情報交流小委員会:デジタル農村集落アーカイブ作成を継続するための活動
集住文化小委員会:共生をテーマとした活動
ラーバンデザイン小委員会:継続した活動
農山漁村集落における自然災害復旧支援特別研究委員会:中山間地域の災害復旧支援を目的とした活動
<主な意見>
・社会のニーズや若手の研究テーマの推移を考慮して検討した方がよい。
・既存委員会の統廃合よりも、将来に向けた戦略的な先導性も重要である。
・農村計画研究者の就職先が先細っていることを危惧している。戦略的にどこをどうこじ開けていくのか、長期ビジョンで考えていくことが必要である。
・地球環境委員会では銀行関係の方を取り込むなど、外に向かって広げて小委員会を立ち上げてきた。これまで農村は内輪で閉じて活動していた。農村計画をもっとアピールするためにも、外部の人を取り込んでいくようにしてはどうか。
・社会ストックとしての農村の価値、戦略を検討する委員会をつくってはどうか。
・景観法制定に関連した小委員会が必要である。
・研究テーマを設定しても人材がいないと話にならない。
(5)その他
・大会時における農村計画委員会主催懇親会について
岡田幹事から標記懇親会の日時・会場について報告があった。詳細はMLで配信することとした。
日時:9月2日(金)18:30〜 会場:鯛よし百番
・博士論文取得者(若手)による研究発表会について
伊藤委員長から、前回の関東支部研究発表会に合わせて支部共催で開催した発表会「農村計画研究の新しい動き」について今年度も開催を予定しているとの説明があり、若手研究者の発表の場を設けることにもつながることから、積極的に他支部でも企画していただきたいとの要請があった。
W.話題提供:後藤春彦委員「景域と農村計画」(別途資料2)
2005年日本建築学会賞(論文)を受賞した後藤春彦委員から、「景域と農村計画」と題して話題提供があり、引き続き伴丈委員司会のもと意見交換を行った。