劣化のメカニズムとメンテナンス

ブロック塀は、良い設計・施工で造られたものでも、常に外気に接する過酷な環境にあるため、約20年で鉄筋にさびが認められるようになります。日本建築学会の調査によると、ブロック塀に期待する耐久年数は約30年です。木造住宅を30年使用するには、適切なメンテナンスを施さなければなりません。ブロック塀も、メンテナンスされることを望んでいます。ブロック塀の劣化のメカニズムを良く理解し、常に健全な状態に保ちましょう。

*注6 中性化とは、モルタルと炭酸ガスとの反応により、モルタルの中

           のアルカリ性が低下し、鉄筋の保護機能が失われる現象をいう。

転 倒 防 止 対 策
ブロック塀は、最も単純な自立構造物であるため、一ヶ所の破壊が全体の崩壊につながる危険性を持っています。転倒防止対策の目的は、道路側へのブロック塀の転倒を防ぎ、被害を最小限に食い止めることです。過去の地震において、電柱等のわずかな支えがブロック塀の転倒を防ぎ、人の命を守った事例があります。今なら有効です、立地条件に応じた転倒防止対策を施しましょう。取り返しのつかない事態を未然に防ぐのは、あなたの責任です。

@ 鋼柱(鋼管)式                                    A 鋼柱(山形鋼)式                                            B 控え壁式

(a)平坦地に建つブロック塀の転倒防止対策の例

                      @ 鋼柱(鋼管)式                                       A 鋼柱(山形鋼)式  

                 (b)擁壁上にあるブロック塀の転倒防止対策の例                                                                    転倒防止対策のヒント