RILEMニュース RILEM TC 188-CSCの概要 材料施工委員会RILEM小委員会 TC概要 TC188-CSC(自己充填コンクリートによる打設)は、Ake SKARENDAHLをチェアマンとして 2000年9月15日 に第1回会合を開催以来活動中である。 対象とする課題は、自己充填コンクリートの要求性能、搬送方法、閉空間を含めた型枠内の充填過程、仕上げ、養生等に関わる品質の確保やシミュレーション技術である。具体的な視点としては、振動締固めによらない打設は型枠に作用する種々の力を小さくする反面、型枠に対する圧力を増加させる懸念もあり、自己充填コンクリートにチキソトロピーを与える可能性の検討や、閉空間への打設モニタ用センサの適応や仕上げ手順の検討である。 TC活動は、下記のテーマについて、通常の議論の他、ワークショップ等を通じて知見の収集を行い、成果は自己充填コンクリートの打設に活用されるよう、報告書を作成、出版公表することとしている。 自己充填コンクリートの製造技術 自己充填コンクリートの材料技術 コンクリートのポンプ圧送 センサ技術 型枠設計、型枠製品およびシステム TCの活動方針、関連TC等 活動の第1段階は、情報収集等を通じて、自己充填コンクリートの性能、機能の基準をフレッシュコンクリートとの比較によって検討し、自己充填コンクリートの試験方法・評価方法を位置付け、第2段階として、招聘されたメンバーによるワークショップにおいて、現在の最先端技術について議論、分析を行い、第3段階として、報告書として取りまとめることとしている。関連するTCにTC 177-SCCの活動があるが、TC 177-SCCは、打設プロセス中の挙動についての検討を行うこととなっており、数名の委員が本TCにも参加している。 期待される成果 ワークショップ報告書、技術レポート、試験方法・品質保証上に関するレポート等の刊行により、自己充填コンクリートの技術開発に関わる、建設業者 、型枠・センサ・ポンプ等メーカー、コンクリート製造業者など、産業セクタの生産性改善、作業環境改善、性能改善および低コスト可能性に資する。 委員構成 Harald BEITZEL (GERMANY) Peter H.BILLBERG (SWEDEN) Van Khanh BUI (U.S.A) Geert DE SCHUTTER (BELGIUM) Vinciane DIERYCK (BELGIUM) Ian GIBB (UNITED KINGDOM) John J.GIBBS (UNITED KINGDOM) Michael KHRAPKO (NEW ZEALAND) Andreas LEEMANN (SWITZERLAND) Indridi NIELSSON (ICELAND) David REVUELTA (SPAIN) Ake SKARENDAHL (SWEDEN) M. SONEBI (UNITED KINGDOM) Olafur WALLEVIK (ICELAND) Thomas OSTERBERG (SWEDEN) 武藤正樹/国土交通省 RILEMニュース RILEM TC LTPの概要 材料施工委員会RILEM小委員会 TC概要 TC LTP(材料と構造物のライフタイム性能)は、Prof.Dr.Asko Sarjaをチェアマンとして 2001年9月13日 に第1回会合を開催以来活動中である。  TCの範囲は建築物および土木構造物の材料と構造物のライフタイム性能とし、目的は、一般的な性能分類、建築物および土木構造物の設計・メンテナンス時のライフタイム性能と材料と構造の耐用年数のモデル化と最適化手法を適用し導入することである。異なる作業条件下におかれる構造物に係る環境負荷の影響について特に注意を払いつつ性能モデルおよび手法を集めて、評価し、システム化することである。 TCの活動計画 2001年末に開始。2004年末で終了の計画であり、主要なスケジュールは以下のとおりである。 2001年:仕事の詳細な内容を定義し計画を実行 2002年:インベントリー、および既存の性能および耐用年数モデルのベンチマーク化 2003年:構造の耐用年数デザインおよびライフタイムメンテナンスに関する研究結果および他の知識の寿命モデルへの適用。シンポジウムILCDES 2003の開催 2004年:最終報告書“建築物、土木構造物の設計時、メンテナンス時における、性能のモデル化と構造物の耐用年数計画のガイド”の取りまとめ 活動計画の詳細 TCのタスクは下記のとおりである。 タスク1:異なる用品(コンクリート、鋼、木材、組石)で作られていた構造のライフタイム性能のモデル、および、耐用年数モデルに関するする現在の知識についての利用可能な情報の収集。 タスク2:現在の知識の利用、応用の方法論および方法の改良、上に言及された問題についての新しい基礎的なデータの収集。 タスク3:現在の知識を利用、応用の方法論および方法の改良、建築物および土木構造物のモデル製作および耐用年数設計中の新しい基礎的なデータの収集。 タスク4:最終報告へタスク1〜3の結果を集めて統合化し、“建築物、土木構造物の設計時メンテナンス時における、性能のモデル化と構造物の耐用年数計画のガイド” の策定 タスク5:2003年11月30日〜2003年12月4日にフィンランドで開催される、建築物と土木構造物の統合されたライフ・サイクル設計と管理に関する第2回国際ILCDESシンポジウムへの参加。シンポジウムは、CIBとRILEM、IABSE、EU委員会DLG XIIおよびローカルの形成体(フィンランドの土木技師協会およびVTT、フィンランド技術研究センターの協会)の間の協力で組織される。 TC―LTPは個人およびグループ活動と同様に会もこれらのイベントの間に開催される。この活動およびコミュニケーションは主としてインターネット中の"仮想会議室"で実行している。 関連するTC等 TC-LTPは、いくつかの以前および現在のRILEM TCと関係がある。 116-PCD、117-FDC、133-TF、140-TSL、149-HTS、154-EMC、160-MLN、161-GMC、165-SRM、172-EDM、175-SLM、179-CSD、IDC、LPC、MDT、MMM、TMC等。 また、初期のCIB TG22/RILEM TC 172 EDM「材料と構造の環境デザイン手法」の活動を継承したCIB W105とも綿密な協力で活動している。 期待される成果  最終成果となる“建築物、土木構造物の設計時、メンテナンス時における、性能のモデル化と構造物の耐用年数計画のガイド”は、建築物および土木構造物の性能に基づいたライフタイム設計の開発、実施の重要な規範として、デザイナー、所有者、建設業者、コンサルタント、行政、標準機構、研究機関等に役立つであろう。 委員構成 Carmen ANDRADE (SPAIN) Francois BUYLE-BODIN (FRANCE) Abdullah CHE SOBRY (MALAISIA) Elsa GARAVAGLIA (ITALY) Makato KAGAYA (JAPAN) Harald S.MULLER (GERMANY) Bertil PERSSON (SWEDEN) Mahmoud M.REDA TAHA (CANADA) Asko SARJA (FINLAND) Hannu VIITANEN (FINLAND) 武藤正樹/国土交通省