No. 12
ユビキタスコラボレーション
次世代オフィスコンセプトの提案
【提案者】
(社)ビジネス機械・情報システム産業協会 次世代オフィスシナリオ委員会
【提案年月】
2004年5月
【概要】
・グローバリゼーションが進展する中で、我が国産業が国際大競争に勝ち残っていくためには、「新たな知」をベースに、価値の高い製品やサービスを提供していくこと、またそのプロセスでITをツールとして活用していくことが重要である。こうした基本認識の元で、働き手の視点に立った次の時代のオフィスのあり方を検討し、「次世代オフィスコンセプトの提案」としてとりまとめたものである。
・次世代オフィスに期待される三つのニーズ(@ワーク環境・ツールを最適化したい、A場・人を活性化したい、Bプロジェクトワークを円滑化したい)に対応していくためのコアとなるコンセプトを導き出している。具体的には、@ワーク環境・ツールを最適化したいというニーズに対応したコアコンセプト:Workp1ace Enhancement(ワークプレイスの最適化)、A場・人を活性化したいというニーズに対応したコアコンセプト:Know1edge Reactor(知のコラボレーション促進)、Bプロジェクトワークを円滑化したいというニーズに対応したコアコンセプト:Project Navigator(プロジェクトの円滑化・評価)である。
・提案では、それぞれのコアコンセプトごとに求められる機能・サービスの具体例を紹介し、これらのコアコンセプトを統合した次世代オフィスは、単なる生産性の向上だけをめざすのではなく、生産性の向上に加えて、知的創造力の向上、対応力の強化、モチベーションの向上をめざすべきとしており、これらを統合した次世代オフィスをあらわすキーワードとして、従来の「OA」に代わる「UC:Ubiquitous Workware & Collaboration」を提唱している。
【空間(WORKSPACE)】【道具(WORKTOOL)】【働き方(WORKSTYLE)】
・次世代のオフィスを考えるに当たって、@個人の価値観(個人の納得のいく働き方)、A企業・組織の戦略(企業競争力の向上や組織の効果的運営をめざす働き方)、B社会からの要請(社会の求める企業のあり方)という3つの視点の検討からスタートし、働き手の視点、企業経営の視点、社会的な視点から総合的な検討を行った。
・国内の先進事例に加えて、アメリカ、ヨーロッパの同種の研究や事例などの調査も行った。
・複雑化する企業経営の中で、「知の生産」の重要性に焦点を当てて、企業経営の高度化をめざすためのオフィスのあり方を検討したと同時に、働き手である従業員の仕事と生活のバランス(ワークライフバランス)といった視点にも検討を加えている。
【実施例】
コンセプトなので実施例はない。将来実証実験を計画している。
【紹介文献】
「次世代オフィスコンセプトの提案」など、関連資料は以下のWebサイトにて公開している。 http://www.jbmia.or.jp/ngosc/index.htm
「知識創造のワークスタイル」、次世代オフィスシナリオ委員会編、東洋経済新報社、2004年12月
【その他】
【その他】
現在(2006年12月現在)も引き続き協会内に「UC推進研究会」を設置し、UCコンセプトや次世代オフィスに関する検討を継続している。
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