活動報告
書籍「建築フィールドワークの系譜 先駆的研究室の方法論を探る」
日本建築学会編・昭和堂・2018.12
時の試練を経た集落は格好の教科書、その構想者は会うことが叶わない幻の建築家――居住を取り巻く状況が急速に変化している現代においても、否、そのような現代においてこそ、フィールドに出向くとたくさんの学びがあります。しかしフィールドワークは名人芸に近く、定まった方法論はありません。そこで比較居住文化小委員会では、名人たちが何を考え実践してきたのかを広く伝えるべく、16名の濃密なインタビューと直筆のフィールドノートをまとめ、書籍「建築フィールドワークの系譜:先駆的研究室の方法論を探る」を出版しました。
序 方法論としてのフィールドワークA 建築における臨床の知
B 建築フィールドワークの系譜図
Ⅰ 居住空間の原理を探る
1 住居集合論/東京大学・原研究室
2 デザイン・サーヴェイと設計/東京工業大学・茶谷研究室→八木研究室
3 日本の住宅と住宅地を変えるために/千葉大学・服部研究室
4 半透明空間研究と高密度高複合都市研究/早稲田大学・古谷研究室
Ⅱ 集落世界をあぶり出す
5 集まって住む/芝浦工業大学・畑研究室
6 住まいの伝統技術/筑波大学・安藤研究室
Ⅲ 都市に生きる人々の暮らしを捉える
7 地域に世界を読む/滋賀県立大学・布野研究室
8 住まいをめぐる価値の研究と実践/京都大学・巽研究室→髙田研究室
9 日常性、ふるまい、ネットワーク/東京工業大学・塚本研究室/アトリエ・ワン
Ⅳ 都市に堆積した時間を紐解く
10 都市の歴史を掘り下げる/法政大学・陣内研究室
11 全球都市の分析手法を開発する/東京大学・村松研究室
Ⅴ 居住文化から建築を読み解く
12 アジアへの視線/学習院女子大学・乾研究室
13 屋根裏のコスモロジー/国立民族学博物館・佐藤研究室
14 民族建築その後/公立鳥取環境大学・浅川研究室
Column1 デザイン・サーべイというフィールドワーク/法政大学・宮脇ゼミナール
Column2 農村住宅の建築計画学的研究/大阪市立大学・持田研究室