■講習会「実践的に学ぶ建築構造物振動制御のための現代制御理論」のご案内
- 主催:日本建築学会 構造委員会 振動運営委員会
- 概要:日本建築学会から出版予定の書籍『実践的に学ぶ建築構造物振動制御のための現代制御理論』を用いた講習会を開催いたします。
AI、データサイエンス、科学技術計算分野で注目されるプログラミング言語Juliaを用いて現代制御理論を実践的に学ぶことができます。
建築構造物の振動制御設計の事例も多く紹介し、理論以外の観点で考慮しなければならないポイントも詳しく解説いたします。
皆さまの奮ってのご参加をお待ちしております。 - 期日:2025年6月27日(金)
- 参加方法・会場
- (a) 会場参加:建築会館ホール(東京都港区芝5-26-20)
- (b) オンライン:Zoom
- 参加費 参加者にはテキストを1冊差し上げます。
- 日本建築学会会員:11,000円(課税)
- 後援団体会員:13,000円(課税)
- 上記以外:16,000円(課税)
- 詳細:https://www.aij.or.jp/jpn/symposium/2025/bk50_20250627.pdf
- 申込:https://www.aij.or.jp/event/list.html
■Julia言語のインストール方法
Julia言語はウェブページ https://julialang.org/downloads/ から インストーラをダウンロードし、インストールすることができます。2025年4月4日に安定バージョン1.11.5が公開されています。
対応OSはWindowsのほか、macOS, Linuxにもインストールが可能です。 インストール先のPCのスペックについては、要求性能はそれほど高くないので現行のOSが動くPCであれば問題なくインストールできるはずです。
Windows用のインストーラを起動すると、インストールするフォルダを設定した後、以下の3項目についてチェックボックスにより選択することができます。
- デスクトップにショートカットを作成
- スタートメニューに登録
- ユーザー環境変数Pathにjuliaの実行ファイルが存在するフォルダを追加
デフォルトのインストールフォルダは以下のとおりです。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Programs\Julia-<バージョン番号>\bin
(1) 対話型環境REPL
対話型環境REPLは、Julia言語のソースコードをタイプ入力すると、逐次コードを解釈・実行し、結果が画面に出力される簡易な実行環境です(図1)。REPLは電卓のように使うのにたいへん便利です。
インストール時にショートカットやスタートメニューを作成した場合はそれらをクリックしJulia言語のREPLを起動することができます。 Pathを設定した場合は、コマンドプロンプト([Windowsキー]+[R] の後に「cmd」と入力)や Windows PowerShell([Windowsキー]+[X] の後に[I]を入力)においてjuliaと入力するとREPLを起動できます。
REPLを終了するにはexit()と入力するか、[Ctrlキー]+[D]を入力すればOKです。
なお、本格的なJulia言語のソースコードの開発には、コードの編集やデバッグのしやすさや共同開発者との情報共有のしやすさを考えて、 後述するJupyter Notebookや各種エディタ、Visual Studio Codeなどの統合開発環境を使ったほうが便利です。
(2) Jupyter Notebook
Jupyter Notebook(ジュピター・ノートブック)はWebブラウザ上でPython, R, Juliaなどのプログラミング言語のプログラムを実行したり、 実行結果を保存や共有をしたりすることができる対話型実行環境です。
以下にインストール方法を説明しますが、Windowsのアカウント名にひらがなや漢字などが含まれているとインストールできない場合があります。半角の英数字, ハイフン, ピリオド, アンダースコアからなるアカウント名でインストールを行ってください。
- REPLで【 ] キー】を押してパッケージモードに入る。
- add Plots と入力し、グラフを描くための Plots.jl パッケージをインストールする。
- add IJulia と入力し、 IJulia.jl パッケージをインストールする。
- [Back spaceキー]を押して Julia モードに戻り、以下のように using IJulia と入力し、 IJulia.jl パッケージを読み込む。
- notebook() と入力し、 Jupyter Notebook を起動する。
- 「install Jupyter via Conda y/n? [y]:」と聞いてきた場合は[y]+[Enterキー]を押す。
- インストールが終わると、「このファイルを開く方法を選んでください。」と聞いてくるので、使用するブラウザを選択する。
ブラウザに図2のような画面が表示されていれば無事インストールが完了しています。
右上のNew(「新規」のボタン)から「Julia <バージョン番号>」を選択すると新規タブにノートブックが表示されます。
入力ボックスの中にJuliaコードを入力し、[Shiftキー]+[Enterキー]を押すと実行できます。図3にグラフの描画を行った例を示します。
サンプルプログラム:
plot(
θ->sin(θ),
xlabel="θ",
ylabel="sin(θ)",
label="sine curve",
xlims=(-π,π),
ylims=(-1,1),
xticks=-3:0.5:3,
title="Plot Sample",
linecolor=:black,
linewidth=2,
linestyle=:solid
)