『地域からの住まいづくり――住宅マスタープランを超えて』
著者: (代表) 眞嶋 二郎 (e-mail: majimaatlapis.plala.or.jp)
 鈴木 浩・久保 加津代・川崎 直宏・西島 芳子・長谷川 雅浩・
 曲田 清維・碓田 智子・田中 勝・中園 眞人・大内 裕子・藤田 忍・
 北原 啓司・鮫島 和夫・長谷川 洋・森本 信明・吉田 友彦・
 鈴木 晃・佐藤 由美・中島 明子・三宅 醇 (執筆掲載順)
発行: ドメス出版
価格: 書店店頭価格 3,150円 (本体3,000+消費税150))
    著者割引価格 2,520円 (+送料380円)
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紹介
現在、従来型の「住宅政策」から「地域居住政策」への転換が強く求められています。国の住宅建設五箇年計画が次期(来年度)にはなくなろうとしており、厳しい行財政改革の急激な展開の中で地域の主体的な計画づくりと実践が以前にもまして的確になされることが必要になりつつあることに端的に表れています。このように、国や地域の住まいづくり政策がおおきく変わりつつある今、地域コミュニティの再生にむけて、地域の総意と工夫を生かした新しい挑戦が必要とされています。本書は、新しい地域の住まいづくりにかかわる政策や実践、さらには多様な居住サービスのあり方を考えるため、多面的な視点を提供するものです。

本書の著者は日本建築学会建築経済委員会・住宅の地方性小委員会メンバーが中心で、これまで全国各地で地域の住まいづくりに関する研究活動を積み重ねてきました。さらに建築学会の中での大会協議会やパネルディスカッション、全国各地で開催した小委員会の研究会などを通じて多くの方々とも議論を深めてきました。本書は、これらの活動を踏まえて、最近の成果をまとめたものです。なお、今回の刊行は、当小委員会のおおむね10年毎に行っている図書刊行の第3冊目にあたります。

本書は7部21章で構成されています。

編集にあたっては、地域からの住まいづくりに関わる、できるだけ豊富な内容を盛り込むことを心がけました。このため、それぞれの章のつながりを理解するための工夫をこらしています。例えば各部ごとに解題をつけ、各章の位置づけがわかるようにされています。また巻末索引が充実しているだけではなく、各用語の相互関連や問題のつながりがわかるようにしました。

それぞれの章はコンパクトにまとめられています。少ない頁数にもかかわらず、全国の多様な地方・地域のこれからのすまいづくり、住生活基盤づくり、福祉などとの関連での多面的な居住サービスの構築の検討に多くのヒントが提供できたのではないかと思います。現在地域の住まいづくりに直接関わっておられる方々や、これから関わってゆきたいと考えておられる若い方々、居住者としてこれらの問題に興味を持っておられる方々にとって、本書がお役に立つことを願っております。

日本建築学会 

日本建築学会 住宅の地方性小委員会 Subcommittee on HOUSING LOCALITY, AIJ