大型ドームの屋根雪実測資料が乏しいため下記の調査を行った。
- ○建物名称:
- 真駒内屋内競技場(札幌市)(1972年の札幌冬季オリンピック用施設)
- ○建物概要:
- 直径103m,軒高さ13m,屋根最高高さ32.6m
- 屋根面は24枚の3角形平板からなる多面体
- 屋根稜線の勾配は上から1.8/10,5.2/10 の2段
- ○地上積雪:
- 1985年2月5日 積雪深87cm,積雪重量2.26kN/m2, 全層平均密度260kg/m3
- ○屋根雪実測調査:
- 1985年2月5日、屋根上6方位36点
- 積雪深:平均63cm(地上の73%),最大120cm(地上の138%)
- 全層平均密度:260kg/m3 (地上と同値)
- ○調査結果
- 1) 目視(写真1)から想像した以上に屋根雪が多く堆積している。
- 2) 屋根上の少雪領域18点の平均積雪深は43cm、多雪領域18点のそれは83cmとなり、両者の比は、およそ1;2であった。
参考文献
1) Shuji Sakurai, Osamu Joh and Takuji Shibata “Wind effect on the distribution of snow depth on a large dome” 第1回雪工学国際会議(サンタバーバラ/USA)論文集pp.51-58,, 1989
北海学園大学 桜井修次
北海道大学 城 攻