日本建築学会 サスティナブルエリアデザインとコミュニティアーキテクトの形成・育成に関する研究

サスティナブルエリアデザイン×コミュニティアーキテクト

〜地域固有の空間形成、まちづくりの仕組み・手法とその担い手像〜

 

 コンテンツ

■新着情報

■趣旨

■委員構成

■イベントのおしらせ

■活動報告

■関連資料

■リンク

■お問い合わせ

■研究目的

 建築を含めた都市環境の計画は量産消費・拡大発展から、景観・歴史・生態環境も含めた地域継承の空間文化システムを基準にした持続的形成計画に方向転換することが社会的に合意されつつあり、それに対応する視点と試みは多く始っているが、それを実現する地域形成の文脈・計画経過を基礎とした計画制度がいまだ未整備の状態である。「地域継承空間システムを尊重する都市・地域空間形成計画手法の再構築」をめざし、「近代の空間システム・日本の空間システム特別研究委員会」は計画文脈・地域文脈・空間文脈についてまとめている。本特別研究では「地域継承空間システムを尊重する都市・地域空間形成計画手法の再構築」の計画設計手法・体制を「サスティナブルエリアデザイン」と名づけ、その都市建築計画側の担い手として「コミュニティアーキテクト制度」が必要と考える。本特別研究は、サスティナブルエリアデザインの概念及びそれを担う理論・制度・職能・人材が不在していることを指摘し、多様な地域文化と地域空間システムに対応する職能形成の早急な対処を必要と考え、その実現方策を検討するものである。

■研究会設置理由

 都市計画委員会都市形成・計画史小委員会(地域文脈形成・計画史小委員会と改組予定)は2005年にそれまでの「都市形成・計画史公開研究会」の継続的成果をもとに、「地域継承空間システムを尊重する都市・地域空間形成計画手法の再構築」をめざして、「近代の空間システム・日本の空間システム特別研究委員会」を起案し、公開の検討会を開催し、特に居住地周辺を対象として持続的社会に対応する多面的な計画の文脈について検討した。本特別研究委員会はその実現にあたっては、これまでの建築士の役割・制度のみではこれらの文脈と目標には対応できなく、地域を対象として、地域・都市・建築計画の知識を基礎とし、景観・生態環境・地域空間文化継承、並びに居住地再生にまでの知識と技術を習得して、常に地域に計画提案を継続する地域環境管理と空間デザインの技量をそなえた計画的立場の必要性の認識も基礎にしている。
 都市と建築に関する空間計画は地域との関連が複雑に総体的に関係しているが、その役割も理念も方法も必ずしも明確ではない。本特別研究はこれらの問題に対して「地域に継承されてきた空間システムを尊重する形成計画手法」の立場から位置づけ、「地域文脈形成」「地域計画史」を最も基礎的な素養・理念としての地域空間計画の担い手としての「コミュニティアーキテクト」の制度を、具体的な諸制度諸体制及び、学際性・総合性・実現性の中に検討するものである。
 以上の目的に対応する研究・検討を具体的に進めるには、都市計画委員会、建築計画委員会、農村計画委員会を初めとする計画系委員会の協力を得た統合的な体制が望ましく、また、地方自治体の行政体制、NPO等諸活動との十分な議論等が必要になる。
 その研究体制づくりには具体化を前提とするものから理論的な検討までに配慮を払う必要がある。

■研究内容

(1)サスティナブルエリアデザインの事例と定義

(2)サスティナブルエリアデザインにおける
   コミュニティアーキテクトの役割の事例と定義
(3)現在の地域空間計画体制の把握

(4)日本の公共空間計画制度・体制の経過の把握

(5)コア地域事例調査? 首都圏:埼玉県・栃木県を中心として

(6)コア地域事例調査? 近畿圏:滋賀県・大阪府を中心として

(7)アジア地域におけるサスティナブルエリアデザインと
   コミュニティアーキテクトの役割の事例と定義
(8)欧米地域のサスティナブルエリアデザインと
   コミュニティアーキテクトの役割の事例と定義
(9)地域に対応したコミュニティアーキテクト制度の枠組の提案

(10)コミュニティアーキテクト制度の形成・育成プログラムの検討

(c)2009 サスティナブルエリアデザインとコミュニティアーキテクト特別研究委員会