コロキウム構造形態の解析と創生

コロキウム構造形態の解析と創生

Colloquium Analysis and Generation of
Structural Shapes and Systems

HOME

特別講演

講演論文

形態創生
コンテスト

参加登録

過去の
コロキウム

LINK

第17回 コロキウム構造形態の解析と創生 2022

■ 開催趣旨
 近年の建築の設計プロセスにおける 3D-CADやBIMの利用は、意匠、構造、設備、施工の連携を強め、また、これまで不可能であった複雑な形態の構造物の建設も可能にしました。また、デジタル・ファブリケーションの技術が普及し、建築のデザインに大きな変化を与えつつあります。実現可能な建築表現の自由度が急速に増すなかで、建築物の形態をどのように決定すべきかという問題について、今後更に深く考えていく必要があります。

 本コロキウムは2006年度から毎年開催しており、今年で17回目を迎えます。これまでに、構造形態創生、構造最適化、アルゴリズミック・デザインといった建築構造物の形態を創り出すための理論・技術に関する研究や、実際のデザインへの応用事例などが数多く紹介され、活発な議論が展開されてきました。これらの理論・技術は一過性のものではなく、本質的なニーズの上に成り立った重要な建設技術であり、新しいコンセプトや最新のアルゴリズムなどを取り入れながら、議論を重ねて今後も発展させていく必要があります。

 本年度開催する「第17回 コロキウム構造形態の解析と創生2022」では、これまでと同様に形態創生の理論・技術に関わる 研究者、技術者が一堂に会して最新の情報を交換すると同時に、理論・技術だけでなく、それらを具体的な建築物、プロジェクトなどに応用した事例紹介についても議論することで、これらの研究・技術分野が益々発展することを期待して開催されます。

<主催>
  構造委員会 シェル・空間構造運営委員会 構造形態創生小委員会
  構造委員会 応用力学運営委員会 構造最適化と協創小委員会

開催期日 2022年10月27日(木), 28日(金)
開催場所および方法 1日目(10/27):建築会館ホール(対面とオンラインを併用したハイフレックス方式)
2日目(10/28):Web会議システムによるオンライン方式での開催


コロキウムの内容

□ 特別講演

 特別講演は初日に行われ、京都工芸繊維大学の満田衛資先生とNature Architectsの大嶋泰介氏が講演されました。
講演題目は、
満田衛資先生が『自律した構造デザインを目指して』,
大嶋泰介氏が『メタマテリアルを活用し部材設計から製造業を革新する』
でした。

プログラム

満田衛資先生による特別講演
大嶋泰介氏による特別講演

□ 一般講演

一般講演は、2日目に行われ、20題の研究論文と3題の技術報告の発表が行われました。
プログラム

□ 第17回コロキウム構造形態の解析と創生2022 若手優秀発表賞

一般社団法人日本建築学会 第17回コロキウム構造形態の解析と創生 2022 実行委員会の厳正なる審査の結果、今年の優秀発表賞は下記の2名に決定しました(敬称略、発表順)。

 新美敦也(Arup)
「一般化応答スペクトル解析法に基づく支持架構付きラチスシェル屋根の構造形態創生」

 西本清里(東京大学)
「シザーズ変形可能なグリッドの組み合わせによる曲面変形」


□ 形態創生コンテスト

<コンテストの主旨>

 形態創生における種々のアイデアを適用して、建築空間や構造物などの「新しいかたち」や「独創的な形態創生手法」を提案いただくコンテストです。専門分野にかかわらず、多くの方々に参加いただいて、形態創生のおもしろさや可能性を感じていただければと思っています。本コンテストでは、形態創生のフリーウェアも提供しています。一方、コンピュータプログラムや汎用ソフトによらない手法で、「かたち」を創生するアイデアも可能です。多くの方々からの応募を期待しています。

<課題(テーマ)>

「自律分散型システム」

 COVID-19の拡大以降、自律分散型社会が注目されています。都市の一極集中から郊外へ分散し、テレワークやシェアオフィスで働く個々がそれぞれ自律しながら、ネットワークで繋がっている状態で機能を維持する組織や社会の事です。この概念は分子生物学から取り入れられています。生体は細胞から成り、各細胞に遺伝子情報を持ち、新陳代謝や成長を繰り返しながら、その形態が次第に決定されていきます。

 形態創生コンテスト2022のテーマは「自律分散型システム」とします。自律した個が分散されて互いに連携しながら機能を満たす構造形態を提案してください。都市全体で成立するマクロな視点から部材やマテリアルで成立するミクロな視点まで、フィジカルな自由度と規則を持つ個から最適化の設計変数のようなデジタルな個まで、斬新な「自律・分散」の解釈と新しいカタチの提案を期待しています。

<審査員(敬称略、50音順)>

 審査委員長 今川憲英 (東京電機大学名誉教授)
 審 査 員 舘 知宏 (東京大学)
  鳴川 肇 (慶應義塾大学)
 特別審査員 満田衛資 (京都工芸繊維大学)
(特別講演講師) 大嶋泰介 (Nature Architects)

<コンテストの経緯>

応募作品に対する一次審査の結果、5作品を入選作品としました。
入選者は、「第17回 コロキウム構造形態の解析と創生 2022」にて公開のプレゼンテーションを行い、その後、審査委員会による二次審査を行いました。二次審査の結果、最優秀賞1点、優秀賞1点を決定し、他の入選作品を含め、二次審査後の表彰式において、審査委員長より表彰状を授与しました。

 2022年08月05日:応募要項に関する質疑締切
 2022年09月13日:応募エントリー締め切り
 2022年09月23日:作品応募締め切り
 2022年09月27日:一次審査(オンライン会議システムにて)
 2022年09月30日:一次審査結果の通知
 2022年10月27日:「第17回 コロキウム構造形態の解析と創生 2022」にて二次審査および表彰(建築会館ホールにて)
形態創生コンテストプレゼンテーション
形態創生コンテスト公開審査

<入選作品(氏名:敬称略)>   

最優秀賞:Buckle in Buckling
○上條陽斗、田崎 祥、木島凪沙(以上、東京大学)
優秀賞:弥次郎兵衛 語りて動く ビルはざま
○伊藤拓海、大山周吾、松田和樹、小田純平、渡辺隆寛、川邊絢子、川下洋和(以上、(株)大林組)
入選作品:ZIGU 広がり・支え合う地獄組
清水万紀子、○新田 広(以上、北九州市立大学)
入選作品:個と集合
○石本大和、福田慧吾、山口泰平(以上、鹿児島大学)
入選作品:Propagate Skyscraper −フラクタルTMDを用いた超高層建築−
○櫻井大介、西村和紗、藤田起章、河合 晃、梅田直哉、中島安奈、吉尾元子(以上、(株)大林組)

□ コンテスト表彰状授与式

 公開審査終了後に、最優秀賞、優秀賞、入選作品の表彰状授与式が行われました。

最優秀賞の表彰状授与
優秀賞の表彰状授与
 

第17回コロキウム構造形態の解析と創生 2022 実行委員会 担当者
  コロキウム実施責任者: 浜田英明(法政大学)
  コンテスト担当: 永井拓生(滋賀県立大学)
横須賀洋平(鹿児島大学),松尾智恵(明星大学),藤田慎之輔(北九州市立大学),野村圭介(東海大学)
  資料集担当: ブンタラS.G.(日本大学),
高田豊文(滋賀県立大学),林 和希(京都大学)
  会場担当: 山本憲司(東海大学),舘 知宏(前掲)
  広報担当: 浜田英明(前掲)
  会計担当: 永田洸大(大建設計),藤田晧平(京都大学)
  参加登録: 和田大典(梓設計),木村俊明(名古屋市立大学)
  若手優秀発表賞担当: 小野聡子(近畿大学)
  コロキウムHP担当: 熊谷知彦(明治大学)
  ポスター担当: 陳 沛山(九州工業大学)