司法支援建築会議  
 
 
議事録 公開
  よりよい建築のための失敗博物館

司法支援建築会議 調査研究部会のこれまでの取り組み

  調査研究部会では、司法支援建築会議の設立趣旨に則り、建築紛争の調査分析、鑑定・調停事例の調査分析・裁判例の分析と設計・施工への 反映を目的に活動を行っています。
  ここでは、司法支援建築会議会員の皆様の多大なご協力により得られた、鑑定ならびに調停実績報告書をとりまとめ、データベースという形で公開します。今後の鑑定・調停における参考として戴ければ幸いです。

鑑定と調停の仕組み

  鑑定と調停はそれぞれ異なる法律によって規定されているものであり、その性質は大きく異なります。鑑定は訴訟制度の一部に組み込まれ、裁判官の審理・判決に対する参考として用いられるのに対し、調停は当事者間の合意を成立させることを目指して行われるものです。

訴訟制度

  訴訟制度を利用するには、訴えの提起、即ち訴状の提出により裁判が開始されます。現在我が国での民事裁判の司法制度は三審制で、以下のような流れとなっています。

訴額140万円以下の場合 :第一審(簡裁)→控訴審(地裁)→上告審(高裁)
訴額140万円を超える場合:第一審(地裁)→控訴審(高裁)→上告審(最高裁)

 ただし、訴額140万円以下の事件は特別上告により最高裁まで争うことができます。
  裁判は裁判官が法律に照らして、当事者の言い分の内、何れが正しいかを、判決という形で白黒をはっきりさせるもので、一刀両断に処理されます。

・鑑定について
  鑑定とは、民事訴訟法第212条以下により、裁判上の制度として設けられているものです。裁判において事件の審理中に専門的な学識・経験を必要とする事柄が発生した場合に、裁判の中で裁判官が判断をくだす際の証拠にするため、鑑定書の作成や意見の申し述べを鑑定人に依頼します。

調停制度

  訴訟制度では訴額によって裁判所が決められていますが、調停申立は金額の制限が無く、如何なる金額の争いでも申立ができます。民事調停法第5条で、裁判所は調停委員会で調停を行うと定められています。現在調停は申立てによる調停と付調停の二通りの方法で実施されています。

・申立てによる調停について
  裁判所への調停申立は、如何なる金額の争いでも申立が出来るので、紛争の当事者が話合いで解決しようと判断したときは、便利な解決方法であると言えます。調停委員会は原則的に裁判官1名と調停委員2名からなる3名で構成されますが、司法支援建築会議の委員は、建築に関する学識・経験を持った専門家調停委員として参画することとなります。

・付調停について
  訴訟制度において、事件の審理中に裁判所が、事件の内容等により、互譲によって実情に即した解決を図るのがより望ましいと考えた場合に、職権により調停に付されることを付調停と称しています。民事調停法第20条において規定されています。

・調停の成立と効力
  調停において当事者間に合意が成立し、これを調書に記載したときは、調停が成立したものと見なされます(民事調停法第16条)。その記載は裁判上の和解と同一の効力を有し、訴訟制度の確定判決と同一の効力があります。
  その他調停の結果としては、取下げ、不成立、17条決定があります。17条決定とは、当事者間の合意が成立していない場合に、調停委員会の意見に基づいて、裁判官が職権で合意に代わる決定をするもので、民事調停法第17条に規定されています。

データベースの概要

  調査研究部会では、司法支援建築会議の推薦で就任した鑑定人ならびに民事調停委員を対象に、これまで3回にわたって鑑定実務、調停実務に関するアンケート調査を実施しています。お寄せ戴いた報告書は、鑑定29件、調停65件にのぼります。データベースでは、アンケート項目ごとに案件を検索できるようになっていますので、類似した案件などを簡単に見つけることができます。
  なお、鑑定事例や調停事例については、個人情報保護法の観点により、個人を特定するような情報は部会の責任において削除もしくは書き換えをしております。また、セキュリティの観点から、公開の対象を学会会員の方に限定し、パスワードの入力によって閲覧が可能なものとしておりますのでご了承下さい。

お問合わせ
司法支援建築会議に関する件は、事務局まで連絡ください。
E-mail:shiho@aij.or.jp
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