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AND展 > what's AND ?
開催主旨
「アーキニアリング・デザイン展2008」(AND 展)は,建築(アーキテクチャー)の設計・生産を支えるエンジニアリング・デザインをアーキニアリング・デザインと呼称し、ArtとArchitectureとEngineeringの関係を見据え,その歴史的発展過程から未来の建築へ向けての示唆と提案を意図したものです。
展覧会の主役は「模型」です。さらに、実体験や参加型イベント、講演会などもプログラムされています。
世界遺産建築から最先端の建築まで、その仕組みを解剖し、子供から建築の専門家まで、多くの市民が楽しみながら、「未来の建築世界遺産を考えることができる場となります。
未来の建築世界遺産『エンジニアリングは科学より芸術に近いと言えるかもしれません。芸術と同様,エンジニアリングの問題は漠然としていて,その解決方法は無限にあります。』(Ove Arup)という言葉が有ります。
エンジニアリングがアートであるかどうかの議論はさておき,建築にはいつの時代も"合理性"と"美しさ"が求められてきました。日本建築学会の目的は,「建築の学術・技術・芸術の進歩発達を図ること」であるとされており,これらを有機的に統合することが本会活動の主眼であると考えられます。現代建築は"より軽く""より透明に""環境にやさしく"をキーワードに,コンピュータによる解析の進歩によって,不定形の曲面で構成された建築や、環境性を前面に押し出した建築も出現しています。これらの建築デザインはエンジニアリングによって支えられている部分が大きく,"技術の質"は"空間の質"・"環境の質"にもつながる重要な課題となっています。
現代のアジアにおける建設ラッシュは,多くの場合,"技術の質"の上で短命な建築を排出しているという指摘もあり,十数年後に多くの環境的問題が生じることも予想されます。世界の中の特にアジア地域に対して,我が国が集積した"質の高い技術"を発信することは,サスティナブルな建設につながり,全世界が抱えている深刻な環境問題の一端を解決する事になります。
戦後優秀なアーキテクトが優秀なエンジニアのもとへコラボレイションのために集まったように,建築デザインにおいて構造・環境・計画分野のエンジニアリングが果たす役割は年々重要となっています。本展覧会は,建築(アーキテクチャー)の設計・生産を支えるエンジニアリング・デザインをアーキニアリング・デザイン(Archi-Neering Design:AND)と呼称し,ArtとArchitectureとEngineeringの関係を見据え,その歴史的発展過程から,未来の建築へ向けての示唆と提案を意図して開催を企画したものです。展覧会の主役は「模型」です。ここでは単に技術や作品を展示するだけではなく,技術がつくりだすことに成功した環境の質と技術的創意に焦点があてられ,コンテンツ選択の基準となっています。さらに,実体験や参加型イベント,講演会などもプログラムの中に構想されています。
世界遺産建築から最先端の建築まで,その仕組みを解剖し,子どもから建築の専門家まで,多くの市民が楽しみながら、「未来の建築世界遺産」を考えることができるような展覧会にしたいと考えます。なにとぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。
日本建築学会 会長
斎藤 公男アーキニアリング・デザイン展実行委員長
竹内 徹
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