都市計画部門―研究懇談会
都市と大学のリデザインに向けたリビングラボラトリの可能性
日本建築学会都市計画委員会キャンパス・リビングラボデザイン小委員会では、本年度の大会において「都市と大学のリデザインに向けたリビングラボラトリの可能性」と題した研究懇談会を開催いたします。
急激な人口減少や超高齢化、さらに未曾有の新型感染症蔓延などによる社会変容によって、大きな行動変容を余儀なくされ、そのために都市・地域空間の意味の再定義すらも必要になるという大きな変革が起きようとしています。
このように明確な答えがあるわけではない状況の中では、従来の理想的な解を描いてそれに向かって実現を検討していく手法ではなく、
さまざまな小さな試行を実践的に繰り返しながらその中で最適解を見出していく帰納法的な計画手法が求められています。
そのような中で、小さな都市と言える規模や活動を有する大学キャンパスを活かし、社会で起きている課題をキャンパスをモデルとして社会実験的取り組みを行い、
検証し、結果の社会実装を目指す「リビングラボ」という方法論が注目され、成果を生み出しつつあります。
研究懇談会では、この「リビングラボ」の現状や可能性をさまざまな角度から捉え、都市や地域の新たなデザインのために、「リビングラボ」がどのような可能性を持ち得るのか、
また、それはどのようにすれば実現できるのかを、5人の主題解説者を招いて、都市計画、都市デザイン、建築計画だけでなく、新たな都市・地域環境の評価、リビングラボの実践者の視点から、
豊富なご経験・ご研究の成果に基づく多角的な解説していただきます。
日時 :2021年9月7日(火)9:00~12:30
会場 :オンライン
主催 :日本建築学会都市計画委員会 キャンパス・リビングラボ・デザイン小委員会
司会 :吉岡 聡司(大阪大学)
副司会:太幡 英亮(名古屋大学)
記録 :平 輝 (東京工業大学)
1. 主旨説明 小篠隆生(北海道大学)
2. 主題解説
1)キャンパスと都市のハイブリッドなデザイン手法 倉田直道(工学院大学名誉教授)
2)キャンパス建築を紐解く 安森亮雄(千葉大学)
3)エリアマネジメントとデザイン 平松宏城((株)Woonerf)
4)キャンパスランドスケープと都市の再生 武田史朗(千葉大学)
5)リビングラボラトリへの展望 齋藤敦子(コクヨ(株)、(一社)Future Center Alliance Japan 理事)
3. 討論
モデレーター:小篠隆生(北海道大学)
4. まとめ 太幡英亮(名古屋大学)