新潟大(大嶋研究室),関西大(建築環境工学第I研究室),神奈川大(安田研究室),大分大(大鶴・富来研究室),東大生研(坂本研究室)の各研究室による吸音率計測データを掲載するにあたり、その計測方法について下記に述べる。
Table 1に示す仕様の密度・厚み・背後空気層厚さのグラスウールおよびポリエステルウールを対象とした計測を実施した。各仕様の試料は全研究室で同一の製品であるが、試料の切り出しについては、各機関独自の方法で実施されている。
各試料の垂直入射表面音響インピーダンスおよび吸音率を、JIS A1405-2:2007[1]に示される伝達関数法により測定した。各研究室が使用した音響管および測定状況をFig.
1 に、測定条件をTable 2 に示す。使用した音響管および測定システムは、大分大が日本音響エンジニアリング製、新潟大が自作システム、その他の研究室
がB&K 製である。新潟大のみFig. 1のように音響管を垂直配置し、その他の研究室は水平配置している。大分大および新潟大は低周波数域用の内径約100
mmの太管、それ以外の研究室は太管および高周波数域用の内径29mmの細管を使用している。ノイズ音源、および試料の切出し方法は、Table 2
に示すとおりである。
Table 1 計測対象としたグラスウールおよびポリウールの仕様
Table 2 各研究機関における計測条件の詳細
Fig. 1 各機関の使用した計測システムおよび音響管
[1]JIS A1405-2 音響管による吸音率及びインピーダンスの測定―第2部:伝達関数法(2007).