book書籍「マンションの選び方、育て方」 長く暮らすためのマンションの選び方・育て方
日本建築学会 編
彰国社 刊
2008年8月 出版
四六・192頁・定価1,890円(本体1,800円)
ISBN 978-4-395-01210-7 C3052
book

情報事業部会では、8月に刊行した「長く暮らすためのマンションの選び方・育て方」をテーマに、市民向けセミナーを行っています。第2回セミナーは詳細が決まり次第、追ってご案内申し上げます。

●問合せ先
〒108-8414
東京都港区芝5-26-20
(社)日本建築学会事務局 
セミナー係 川田昭朗

Tel. 03-3456-2051,
Fax. 03-3456-2058,
E-Mail: kawata@aij.or.jp

新築マンションを選ぶときには > I.住まいの場所を選ぶ > 2.子育て・教育・老後

新築マンションを選ぶときには

2.子育て・教育・老後

1)子育て・教育環境を確認してみましたか?

 マンションに住んでみてから問題が発生する前に、子育てや教育に関する住まいの環境についてもしっかりと検討しておきましょう。

 子どもにとって安心できる環境なのかなどについては犯罪の発生率なども確認したいものです。とくに通学路については犯罪率や 交通事故の割合なども確認しておく必要があります。子育てしやすい環境なのかについては保育所の数や待機児童数、児童向け施設の有無、 緑や公園などの設置状況、図書館や病院といった公共施設の有無なども検討したいところです。

 教育環境についても様々な条件があります。近年、大型マンションの建設に伴い、小学校の児童数が爆発的に増えすぎて、教室が足らず、 運動場にプレハブの仮設校舎を建てて授業している学校などの問題もある一方、児童数の減少で廃校となる都心の学校も存在しています。 小中学校の学区や1学級の人数など、独自の教育制度を設ける自治体も増えてきています。また子ども向けの児童館、学童館等の公共施設の有無、 保育園の空き状況、乳幼児医療費制度なども市役所・区役所等で確認することができます。

 また認可保育園の数の不足や、待機児童数の多さなども近年の大きな問題の一つです。「待機児童」とは,認可保育所へ入所を希望しながら, 定員などの関係から入所できず待機している児童のことをいい、無認可保育所に入所している児童は含まれていません。このような児童数に 関する情報も確認しておくとよいでしょう。

 また中学受験する子の多い小学校、地域でスポーツが盛んな学区など、地域の特徴を知っておくことも必要でしょう。また教育に対する行政の 取り組みなども含め、様々な観点から地域の情報を集めておくことが望ましいといえます。これらの情報は情報サイトなども参考にしつつ、 実際には子供と一緒に現地周辺を歩いてみたり、近くの公園で遊んでみて確かめるなどすればより望ましいといえるでしょう。

2)高齢者の生活環境を確認してみましたか?

 近年、マンションに住む高齢者も増えています。バリアフリーなど、高齢者にも住みやすい住宅の機能も魅力の一つといえますが、高齢者の生活環境という視点でも住まう地域について調べておくことが重要です。

 子供の生活環境と同様、街の安全性や、病院の有無、行政の支援体制、高齢者向け施設の有無、街自体がバリアフリーに対応しているか、買い物や病院までの道など、普段の生活エリアが安全かどうかなど、様々な生活行動を考えて検討しましょう。