日本建築学会
環境設計運営委員会
環境バリアフリー小委員会
Subcommittee of Environmental Barriers-free

これまで実施してきた手話の見やすさ評価実験と同様な状態で、手話を見る際の視線(注視点)の動きについてアイマークレコーダを使って調べた。被験者(聴覚障害者)13名。手話者位置での鉛直面照度3種(50,400,1600lx)。今回の実験で、手話を見る際に、手や指の動き以上に、顔を注視していることがわかる。また、照度が低い時には顔(口)を注視する割合が多くなるということが分かった。このことから、通訳士が手話をする際には、聴覚障害者にとって、通訳士の顔(表情)が見やすい照明にする事が重要であると考えられる。また、被験者の注視点位置に影響を与えるものとして、手話の表現の違い(手話と同時に口形を使うか使わないか)、手話歴などがあることが分かった。