日本建築学会
環境設計運営委員会
環境バリアフリー小委員会
Subcommittee of Environmental Barriers-free

これまでの活動内容


環境バリアフリー小委委員会の前身である、バリアフリーデザイン小委員会から日本全国の施設やまちづくりを通して、環境バリアフリーに関する建築物等の見学会や視察を行って参りました。

過去のトピック〜2018年1月〜

ユニバーサル社会を支える環境技術-多様な利用者の安全快適な環境デザインをめざして

摂南大学 理工学部 住環境デザイン学科 岩田三千子教授

日本は今、人口の約1/4を高齢者が占めていますが、遡りますと建築分野の人を対象としたデータは、大学の研究室などで学生を対象として得ていました。そのような若者のデータが標準となり、様々なデザインに展開されていたので、高齢者を対象としたデザインは十分なのもではありませんでした。
しかし、高齢者をはじめ、移動が困難な人、情報入手が困難な人など、多様な人に向き合い、だれもが地域・社会の一員として、元気に活躍できる、「ユニバーサル社会」を実現することが求められます。
環境バリアフリー小委員会は、「ユニバーサル社会を支える環境技術-多様な利用者の安全快適な環境デザインをめざして」と題して、2017年の技術部門設計競技の企画、審査を務めました。
設計競技の応募作品には、子どもや高齢者に配慮した環境、身体障碍者の移動を支援する環境、視覚障害者や聴覚障害者の情報入手を助ける環境、外国人にも暮らしやすい環境など、多様な人間に対する、さまざまな環境工学的なアプローチの手法が表現されていました。環境工学的な視点からの建築的配慮と、それに対する研究成果が、今一層に求められているといった状況を感じることができました。
また、環境工学研究懇談会では、環境バリアフリー小委員会委員から様々な研究成果やデザインの取り組みについて話題提供をし、会場の方々と共に「ユニバーサル社会を支える環境技術」について議論を深めました。

 

<出典・参考文献等>
・建築雑誌 2017年11月号参照