日本建築学会
環境設計運営委員会
環境バリアフリー小委員会
Subcommittee of Environmental Barriers-free

 日本の住環境で最も多い家庭内事故は、風呂場での溺死であり、これは多くがヒートショックによるものです。この原因としては、室間の温度差ですが、これを解消する対策として、冬場にベタ基礎を温めて室間の温度差を無くす手法があります。これがスラブ床暖房というものです。ベタ基礎のコンクリートの中に熱線が敷設してあり、冬場にそれらを温めることによりベタ基礎のコンクリート全面が蓄熱体となり、部屋全体のすみずみまで暖かくなるという仕組みです。
 このシステムによって、風呂場に関しては脱衣所から風呂場の床まで全てが暖かく、風呂も冷めにくい効果があります。また、玄関の土間も温められており、朝靴を履くと靴が温まっています。


写真-1 ベタ基礎に敷設する熱線(ステンレス製)


写真-2 熱線が敷設されたベタ基礎


写真-3 冬場は脱衣所から風呂場まで全てが暖かく、風呂の床や土間まで暖かいのが特徴です