日本建築学会
環境設計運営委員会
環境バリアフリー小委員会
Subcommittee of Environmental Barriers-free

トンネルの中や銭湯のような響きやすい空間では声が聞き取りにくい。通常の室内空間でも、吸音が不十分なために喧騒感が大きかったり、互いの声が聴き取りにくかったりする空間がある(図1)。人が会話している空間内のSN比をシミュレーションによって示した(図2)。SN比は、聞き取りたい声とそれ以外の声の大きさの比をデシベル(dB)で示している。これが大きければ聞き取りやすく、小さければ聞き取りにくい。吸音されていない(吸音率が小さい)と空間内のSN比は小さくなり、その傾向は容積の大きな空間ほど顕著である。


図1 聞き取りにくい空間

図2 空間の容積と会話のSN比の関係