日本建築学会
環境設計運営委員会
環境バリアフリー小委員会
Subcommittee of Environmental Barriers-free

人間の聴覚の感度は3~4kHz程度の高い周波数で最も高い。家電製品などでは効率と経済性の点からこの領域の音がよく使われていた。現在は2.5kHz以下の基本周波数が推奨されている(JIS S 0013:2011)のは、高齢者の聴力損失を考慮してのことである。一方,低周波音は周囲の環境音の音圧も大きいため、マスキングによって聞き取りにくくなる。また、低周波数の音は再生装置のサイズが大きく、これらを勘案した設計が望まれる。
サイン音には文法とコード化というルールが欠かせない。コードは差異が認知できることで初めて意味を持つ。音圧,基本周波数,周波数特性(音色)、及びこれらの時間的な変化が用いられる。コード化は様々なものがあるが基本的には表に示す要件を満たすことが必要条件である。

【引用文献】
土田義郎ほか:音による情報伝達についての基礎的考察,日本サウンドスケープ協会誌, Vol.2, pp.15-22, 2000.