日本建築学会
環境設計運営委員会
環境バリアフリー小委員会
Subcommittee of Environmental Barriers-free

2015年度学生の卒業制作の紹介をさせていただこうと思う。
現在の子どもは、大人と同じように学校での生活や学問、友達同士での人間関係などによる不安やストレスを抱えることが多い。そのため、悲しんだり落ち込んだり悩んだりすることも多々ある。そのような時に、押し入れの中や机の下に入って遊ぶなど、狭い空間を好む。その空間にいると守られている感覚になり落ち着くため、気持ちが安定するといわれている。
そこで、スヌーズレンの考え方を利用した子どもの空間を考えた。まず、2つの段ボール空間をデザインし、1つは視覚・触覚を刺激させる空間とし、ボールプールをヒントに安全で触感の良いベアウォームとコーラルパイルのボールを設置した。もう1つは聴覚・嗅覚を刺激させる空間とし、3種類の木(ウォルナット、クルミ、クリ)になる木の実の形をしたカスタネットを設置した。異なる樹種のカスタネットで、その木本来の音を楽しみ、音の違いを感じてもらう。